![]() (PANERAIの発祥の地、フィレンツェの1号店ブティックを念願の訪問〜) 自称Paneristi、パネライファンの『時計オヤジ』としてはいつかはその本拠地を訪問したいと考えていた。前回のフィレンツェ訪問は2001年初春だったので、当時はまだこのBoutiqueは出来ていなかった。2001年10月にオープンしたPANERAI初の直営Boutiqueはフィレンツェのど真ん中、ドゥオモ広場のサン・ジョヴァンニ礼拝堂に面した絶好のロケーションにある。 聞けば1階が直営小売店、2階がPANERAI博物館になっているというから興味津々である。一体、どんな現行商品が置かれ、2階では何を見学できるのであろうか。フィレンツェ到着が日曜日となったので、まずは場所の視察に出かける。 (←写真左: PANERAI Boutiqueの入口風景。左側がショーウィンドウ、右側がドアとなっている。) ※因みに2004年8月に訪問した香港のBoutique外観はこんな感じ(⇒クリック)。 (Boutique訪問の際の注意点〜) ![]() パネライBoutiqueの営業時間は以下の通り: 1600-1900 Monday 1000-1900 Tuesday-Saturday (Sunday Closed) しかしながら、ここはイタリアである。日本と異なり必ずしも10時JUSTに開店する保証はないので、時間には十分余裕を見た方がよろしかろう。また、狭い1階の店内は世界中からの客で結構、賑わっている。2階の博物館も毎日開いているとは限らないので、出来れば事前に確認した方が良い。筆者も、月曜午後に訪問したが、店内は接客で大繁盛かつ、博物館は整理中の為、closedであった。翌日火曜日の朝一での再訪を余儀なくされたが、これまた10時には開かないのだ。やれやれ、である。 (写真右⇒ 今回は当然乍、44mm GMT を装着してのPANERAI Boutiqueの訪問となる。いわばPANERAIの里帰りに、このGMTもさぞ満足してくれたことであろう。) |
![]() (旧店名、”OROLOGERIA SVIZZERA”がドアガラスの透かしに刻印〜) ←左写真: 店内ドアから外側を望む。眼前には崇高なるサン・ジョヴァンニ(=ラテン語で聖ハイネの意。キリストに洗礼をほどこした預言者だ)礼拝堂が迫る。3つの青銅製の門扉にあるレリーフで有名なこの礼拝堂はフィレンツェでも最古のクラスの建造物の真ん前にあるPANERAIである。いやがうえにもこのBoutiqueにも格式と風格が乗り移るかのような場所柄にあるのだ。 尚、Boutique店内は原則写真撮影は禁止。 今回は特別に許可を頂き、個別のタイムピース以外という条件で写真OKとなった。 ![]() (右写真⇒ Boutique Managerと記念撮影〜) 今回、親切ご丁寧に案内してくださったのは『PANERAI STYLEBOOKU』でもインタビューを受けているブティックマネージャーのPatrizia Mazzoniさん。この場を借りて御礼申し上げる。そのPatriziaさんと1階で記念撮影する『時計オヤジ』。粉雪舞うフィレンツェではWatch-Capとダウンコートで固めた完全防寒装備の『寒がりオヤジ』である。 もしも運が良ければ、この博物館の館長も兼務しているウーゴ・パンカーニ氏Ugo Pancaniにもお目にかかりたいと思っていたが、ウーゴ氏は月に数度来るのみで、まず会う事は難しいとのことであった。残念。 ![]() (2階への階段を上り、博物館を見学〜) 階段突き当たりには、左写真にあるラジオミールPAM00103の巨大ポスターがこちらを見下ろしている。同じラジオミールPAM00062のユーザーオヤジとしても、心くすぐられる光景である。 2階の展示室も1階のSHOP同様に狭い。たたみ十畳敷という広さであろうか。 決して『博物館』という規模ではないが、PANERAI発祥の地であるがゆえに、その雰囲気を味わうことが最大の楽しみではあるまいか。現在、北京やらアメリカやらでの展示会の為に、半分以上の展示品は海外へ貸し出し中とのことであった。なるほど、ガランとした『博物館』である。今年6月には東京でも『展示会』があるというから、日本にいる方には朗報であろう。(追記参照) さて、どうやらこの『博物館』は、上述の通り年中オープンという訳ではなさそうだ。また、誰もが自由に観れる訳でもなく、事前にアポを取得する方が無難である。今回は2階の博物館の観覧中はずっとPatriziaさんが付き添ってくれたが、1階での接客もある中、中々忙しいブティックである。 ![]() 展示品の詳細は、前出『PANERAI STYLEBOOKU』にも詳しいが、今回、特に驚いたのは、初めて実物を見るその巨大な水中コンパスや、ブルドン式水深計。そして、エジプト海軍向けに作成したプロトタイプのルミノールケースの原型モデルである。 (写真右⇒)ゴロゴロと、という感覚でこうしたタイムピースが陳列されているのは流石に圧巻!!! ![]() ![]() (↑上写真2枚:) 窓際には工具らしき機械が鎮座する。壁には、PANERAI名のレギュレーター式CLOCKが展示されている。 ドイツでも数多く見かけたが、19世紀後半から20世紀初頭の掛時計には、レギュレーター式が多い。このPANERAIでも例外ではなかった。PANERAIとレギュレーター式文字盤とは意外なる組合せであるが、当時の掛時計ではドイツでもスイスでも主流であったことが分かる。間違いなく外注されたレギュレーター式掛時計であろう。こんな時計があるとは、パネライスタイルブックにも出ていなかったなぁ。 * * * * * ![]() 本来は月曜夕方に訪問するべき予定が、翌朝への変更を余儀なくされたので、この後のROMA行きEurostarの時刻が迫ってきた。文字通り駆け足での訪問となったが、PANERAIショップに足を踏み入れることが出来ただけでも満足である。こうした『時計聖地巡り』を思い切って例えるなら、『四国巡礼』と似ているかも知れない。88ヶ所巡るまで気が済まない? 2005年1月末。折りしも欧州には大寒波到来で、フィレンツェの午前10時の気温は3℃。PANERAI博物館とFERRAGAMO博物館のダブル訪問で当初の目的を果たした時計オヤジはサンタ・マリア・ノヴェッラ中央駅へ向かう為、ドゥオモ広場を足早に後にした。 これで暫くはフィレンツェに来ることもあるまい。 アリヴェデルチ、フィレンツェ! アリヴェデルチ、パネライ!!!(2005/03/10) (参考文献) 『PANERAI STYLEBOOKU』 (世界文化社刊) 『時計Begin』 Vol.38 (世界文化社刊) 追記1) いよいよ東京でパネライ展が開催される。 『PANERAI The value of time』は2005年6月4日から12日まで東京国際フォーラムA展示室にて。パネライの時計のみならず、創業以来の歴史と文化がパネライ製精密機器と共に展示される予定だ。時計オヤジは残念、見ることが出来ない。日本の方には待ちに待った朗報であろう。(2005/4/20) 追記2) 2011年5月、フィレンツェを再度訪問する機会に恵まれた。 パネライBoutique1号店再訪記はこちら。(2011/8/10) 2011年5月、イタリア再訪関連ページ: ⇒『GRIMOLDIの長男、ロベルトと再会する』はこちら。 ⇒『2011年5月、ミラノ再訪記』はこちら。 ⇒『U-BOAT直営Boutique訪問記@フィレンツェ』はこちら。 ⇒『ダ・ヴィンチ科学技術博物館訪問記@ミラノ』はこちら。 ⇒『聖地巡礼3部作・パネライ・ミラノ直営Boutique訪問記』はこちら。 ⇒『聖地巡礼3部作・フィレンツェ1号店Boutique再訪記』はこちら。 ⇒『聖地巡礼3部作・イタリア海軍技術博物館訪問記』はこちら。 『ちょい枯れオヤジの』イタリア関連ページ: 『ちょい枯れオヤジのミラノ徘徊』はこちら。 元祖、『ドオゥモ店のGRIMOLDI訪問記』はこちら。 『再訪、ミラノの名店GRIMOLDIでBUGATTI TYPE370を楽しむ』はこちら。 『生誕地フィレンツェにPANERAIブティック1号店を訪ねる』はこちら。 『イタリア時計巡礼〜フランクミュラーを探す旅』はこちら。 スピーガ通りで発見した『フランクミュラー・WATCHLAND REF.6850SC』はこちら。 フィレンツェの『Ferragamo博物館探訪記』はこちら。 フィレンツェのアウトレットで買う『Tod's Calfskin Loafer』はこちら。 『イタリアで英国靴を探す旅〜Church購入記』はこちら。 パネライ関連WEB: @ルミノールGMT(PAM00088)はこちら。 Aラジオミール(PAM00062)はこちら。 B『生誕地フィレンツェにPANERAI Boutique 1号店を訪ねる』はこちら。 C『デカ厚ブームの嘘、パネライの真実』はこちら。 D『マニファットゥーレ・フィレンツェManifatture Firenze・Aged Calf Leather Strap 1942』はこちら。 E『マニファットゥーレ・フィレンツェ・新作2本』はこちら。 F『ヌーシャテル訪問記〜パネライ工房門前払い』はこちら。(2006/10/01UP) Gラジオミール・ブラックシール(PAM00183)はこちら。 H『ラジオミール用革ストラップに於ける”全体バランス論”』はこちら。(2010/01/01) I『2010年8月、リヤドの直営BOUTIQUEを訪問する』はこちら。(2010/08/13UP) J『ラジオミールPAM00103、小体で古典な三味胴ラジオの楽しみ方』はこちら。(HP開設7周年記念) 腕時計に戻る |
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