(2006年5月末にリリースとなった新作を早速オーダーする〜) 今や完全に、はまってしまった。 マニファットゥーレ・フィレンツェMANIFATTURE FIRENZE(以下、MF)。 もう、このベルト無くしてパネライを語るべからず、であるのだ。 前回、古典的な意匠の”AGED CALF LEATHER 1942”のライト・ブラウン・スティッチをオーダーしたが、こいつの具合がすこぶる宜しい。既にレポート済みの通り、使い込む程に柔らかく、極厚カーフの風合いも飛躍的に増す。この世にパネライ用のベルトが何種類あるか分からぬが、筆者にとって純正以外で許せるのは最早、MFしか有り得ない。それ程、一発でお気に入りとなったMFご本家のWEBが2006年5月26日に最新UPされた。 それ以前には、特注で頼もうか迷っていた22/22mm用ベルトも新作として登場である。加えて黒色カーフにカッパー(銅色)スティッチも登場ときたら注文せざるを得まい。と言うわけで、今回は24mm用と22mm用の2本(品代のみで147ユーロ)を発注した。 毎度ながら迅速なデリバリー。今回よりMF特製の小箱にも入れられて右写真(⇒)のごとく届く。丸でエジプトのミイラの棺よろしく、より丁寧に梱包された2箱は、実はイタリア故に『誤配』(⇒注文と中身が異なること)も心配していたが、そんな不安もよそにTNTクーリエで今回も無事に到着である。 (⇔左写真: 24mm用、22mm用のバックル大きさの違いはこんな感じ〜) 今回は2本とも艶消し(brushed)バックルである。 個人的な好みは光沢(polished)だが、これしかないので仕方ない。 サイズの違いは写真以上である。 24mm用のバックルも相変わらず存在感抜群。 22mm用もそれなり。ベルト幅の2mm違いは数値以上に非常に大きな差だ。 しかし、共にバックルと革ベルトとのバランスが秀逸。愉悦に浸る『超党派パネリスティ』の『時計オヤジ』である。 パネライ本体同様に、MFの味を知ってしまうとこれはもう『麻薬』と化す。 このバックルは女性には似合うまい。逆に女性にされてたまるか、とも思わせるほど力強い、マスキュリンmasculineな性格のベルトであるのだ。。。 |
(⇒ 見てくれ、このスティッチの太さ、発色の素晴らしさを〜) 長さは共にレギュラーの75/120mmを選択。 これも前回同様。パネライ純正ベルトとほぼ同じ長さだ。 特に黒カーフ(24/24mm)のスティッチ糸は『極太』である。ピッチもそれなりに大きく、カッパーカラーが実に黒革に映える。この辺の配色、選択も流石、革工房の本場、フィレンツェ製の成せる業というところか。 茶色の22/22mmの方は、ハマード・ブラウン・カーフとは良く言ったもの。 最初から大変柔らかで、まるでスコッチグレインの風合いである。こちらは慣らし運転は一切不要だ。いきなりパネライ本体に装着して、何ら問題ない(24mmモデルも問題ないけどね)。白スティッチも糸の番手は細くなるが、全体のバランスを崩していない。 いいぞ、いいぞ、両者とも。 |
(ベルトの子穴も超スパルタンに『変形』してしまう〜) 6時側のベルト上の子穴も楕円形がマスト! パネライのベルトである以上、○形ではいけない。楕円形に限る!!! これはもう決め事。 筆者は生理的にも楕円形以外の子穴は受け入れられない。 (←写真左:”Aged Calf 1942”) しかし、使い込むとMFの楕円形子穴は長方形に変形するのだ。 これはバックルのピンの断面が長方形、ということが原因である。 楕円形が長方形に変わる。これがまた何ともいい味を出している。 こんな小穴の変形具合にまで関心を寄せる筆者は最早、MFヲタクであろうか? |
(←左写真: それではパネライ本体に装着するとしようか〜) 40mm径ケースはPAM00049。 44mm径は勿論、PAM00088である。 サイズの違いが写真でお分かり頂けよう。 因みに40mm本体に装着してあるのがBanda製クロコグレイン青に白スティッチだ。 それはそれでまた良いのである。 パネライの革ベルトは夏場と言えども気兼ねなく装着できる。 ドレスモデルの本クロコとは大きな違いだ。 極厚カーフには汗染みも、汚れも、皆、味となり経年変化となるのだ。 但し、清潔感、衛生上の問題だけには注意と配慮が必要である。 ある意味、買い易さも手伝って欲しくなったらキリが無いベルトであるが、これから暫くはこの3本をローテーションの中心にしてとことん愛用するつもりだ。多分、生涯使えるブレスのような重量級レザーベルト。値段以上に価値と満足感を与えてくれる、極めて良心的でツボを押さえた造りのMFである。(2006/6/17) パネライ関連WEB: @ルミノールGMT(PAM00088)はこちら。 Aラジオミール(PAM00062)はこちら。 B『生誕地フィレンツェにPANERAI Boutique 1号店を訪ねる』はこちら。 C『デカ厚ブームの嘘、パネライの真実』はこちら。 D『マニファットゥーレ・フィレンツェManifatture Firenze・Aged Calf Leather Strap 1942』はこちら。 E『マニファットゥーレ・フィレンツェ・新作2本』はこちら。 F『ヌーシャテル訪問記〜パネライ工房門前払い』はこちら。(2006/10/01UP) Gラジオミール・ブラックシール(PAM00183)はこちら。 H『ラジオミール用革ストラップにおける”全体バランス論”』はこちら。(2010/01/01) I『2010年8月、リヤドの直営BOUTIQUEを訪問する』はこちら。(2010/08/13UP) ⇒腕時計に戻る |
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