2003年ロマンティック街道ドライブ以来、ちょうど一年ぶりのミュンヘン再訪である。 昨年のレンタカードライブでの最終到着地であったミュンヘンでは時間も無く、満足な探索も出来なかったが、今回は時計の為に来た、と言っても過言ではない。目玉はChronoswiss工房と超高級Wall ClockメーカーであるErwin Sattlerの2社を訪問することだ。業界の人間でもない一個人にこうした門戸を開いてくれた2社には感謝の気持ちで一杯である。(写真左:Chronoswiss社長LANG氏との面談風景) (ホテルでいきなりアンティーク発見!) さて、今回も昨年と同様に市内のHilton City Hotelに滞在した。ホテルは一部改装され、昨年以上に快適。何気なく1階ロビーにあったSHOW-CASEを見ると、無造作と思えるようにアンティーク時計が展示販売されていた。コンシェルジェに尋ねると、「出品者とは携帯電話でしか連絡が付かない、買いたければ代金はコンシェルジェに払って欲しいと言われている」、と。何ともまぁ大雑把な販売方法であることか。しかし、良〜く見るとちょっと魅かれる時計もある。 (⇒写真右:何故かドイツのホテルで、アラブ式の「シーシャ」=水タバコ、を楽しめた。 国柄トルコ系の人が多いからだろうか?因みにドイツにおけるトルコからの移民者は200〜300万人以上とも言われている。) その展示品。写真下、左から: ●1950年代製OMEGA18金手巻きEuro1,150.- ●1950年代製OMEGAシーマスターEuro550.- ●1960年代製ROLEX-DATE Euro1,500.-。 これが高いか安いか、機械の程度も分からず何ともいえないが、ホテル到着直後からいきなりこうした時計を見せられるとハナッカラ興奮度も上がると言うもの。。。 (ミュンヘン市内の老舗時計店の前でため息〜) ミュンヘン市内の時計店はヴェンペWEMPEとフーバーHuberが2大有名店として君臨する。WEMPEについては今更説明不要の欧州・アメリカにnetworkを持つ高級老舗である。1878年創業で本社はハンブルグにある。一方、フーバーHuberは1856年創業のミュンヘン地元の老舗で本店はオペラハウス広場そばの電車通り、Maximilian通りに面している。市内に3店構える超ブランド店だ。ミュンヘンで新品モデルを探すのであればこの2店を訪問すればまず間違いない。モデルによっては若干の値引きも可能である。但し、TAX-REFUNDが約14〜5%あるとは言え、割安感は少ない。日本と比べて定価自体もやや高めに設定されている気がする。これは欧州全般に言えることであるが。 ↑写真上、左から: ↑●泣く子も黙る?WEMPE。↑●HuberをバックにオメガSeamaster-Genèveと記念撮影。 ●Huberのロゴ入り大型時計を支える天使の女神。右隅の屋根はオペラハウス。夏の青空のもと、この広場のopen cafeで飲んだビールと白ソーセージの味は忘れがたい。。。 |
(市内のアンティーク店を探し出す〜) ホテルのコンシェルジェで教えてもらった「ミュンヘン市内で一番有名なアンティーク店」を訪問することにする。最新のブランドモデルであればミュンヘンでなくとも、大都市であれば似たり寄ったりである。アンティーク店訪問の目的は、その土地、都市での巡り合い、まさにバンコクでのコンステレーションのような劇的な掘り出し物との遭遇を密かに期待していたのだ。いよいよ「禁断」のアンティークにも多少ながら興味を持ち始めた「時計オヤジ」である。 それは”ANTIKER UHEREN & SCHMUCK”(左写真)という店で、市内の略中心部ながら裏通りにある、こじんまりとした店構えだ。しかし、ウィンドウからはオメガ、IWC、ロンジン、ROLEX等の逸品が垣間見える。期待通りの品揃えである。下の写真をご覧頂きたい。筆者お好みのコンステ、シーマス、IWC、ロンジン等の3針モデルが勢揃いだ。 (ネオ・クラシック調の基本モデルが勢揃い〜) 思い切って店内に入る。目に留まったのはIWCの「クロキン」モデル。ムーヴメントも見せてもらったがcal.8541の自動巻き。価格はEuro7,800.-!!!同様の18金白文字盤でEuro2,200.-もあったが、クロキンの価格には驚きだ。他にもROLEX黒文字盤SSやオメガ・シーマスターデビル18KGP(Euro990.-)もあり、非常にそそられたが総じて日本の相場よりも高値の気がした。もっとも交渉次第では値引きも可能ゆえ、最終的にはどの程度に落ち着くか分からないが。 写真下、左から: ●IWCのクロキン。これがEuro7,800.-也。ちょっとバブル過ぎる価格では? ●オメガの金時計2本。いい味出している。左側のSeamaster CalendarはSeamasterで最初にデイトが6時位置に付いたモデル。Index形状といい雰囲気たっぷり。 ●ROLEXの「ちょい悪シック」黒文字盤。これも普遍の人気を誇るデザイン。黒文字盤はミラノ、ロンドンでも人気は高い。古いROLEXは本当にいいなぁ〜。 こうして知らない店を知らない街で探すことは本当に楽しい。ミュンヘンの中心部は歩いて回れる広さ。散歩がてら、散策がてら、のんびり「探訪」すると更に意外な発見があるかも知れない。こうしてミュンヘンの街に馴染んだ初日であった。翌日の工房訪問に備え、昂る気分はビアホールで解消するのが一番。早速、お決まりのホーフブロイハウスへと向かった夜であった。 (⇒右写真) 市内で展示してあったローバーミニのオープンカー。なかなかPOPでお洒落な車だ。一見、SWATCH-CAR、NISSAN-MICRAと見間違った。 『時計オヤジ』のドイツ時計世界の関連ページ: 『ドイツ時計聖地、ドレスデンにて。数学・物理学サロン探訪記』はこちら。 『ドイツ時計聖地、ドレスデンにて。ゼンパーオーパーとBIG-DATE機構の因縁』はこちら。 『ドイツ時計聖地、ドレスデンにて。ラング&ハイネ工房訪問記』はこちら。 『現代のドイツ時計聖地、グラスヒュッテ散策記〜NOMOS突撃訪問記』はこちら。 『グラスヒュッテ・オリジナル本社工場訪問記』(Part-1)はこちら。 『グラスヒュッテ・オリジナル本社工場訪問記』(Part-2)はこちら。 『ドーンブリュート&ゾーン REF.CAL.99.1 DR(2)ST.F 』はこちら。 『おかえり、ドーンブリュート!』はこちら。 『エリー・スタグマイヤー・シュトラッセ12番地〜クロノスイス訪問記』はこちら。 『ミュンヘンのサトラーにクラフツマンシップの真髄を見た』はこちら。 『2002年9月、ドイツ時計蚤の市訪問記』はこちら。 『2004年7月、最新ミュンヘン時計事情』はこちら。 『2006年3月某日、デュッセルドルフ散策』はこちら。 『SINN 356 FLIEGER』はこちら。 『世界初のIWC直営BOUTIQUEをドバイに訪ねる』はこちら。 『IWCの故郷、シャフハウゼン散策記』はこちら。 ⇒ 腕時計に戻る |
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