旅行記 D ドゥライブ! ロマンチック街道!!!

「Drive! Romantische Straße!!!」



待ちに待ったドイツ、ロマンチック街道ドライブだ。

ロマンティッシュ・シュトラーセRomantische StraßeはヴエルツブルグWürzburgからスイスの隣町フュッセンFüssenへと続く中世の古き良き街並みを通り抜ける、のどかで魅力的な街道である。

(レンタカーはホテルで受渡ししてもらう〜)

2003年7月、酷暑のパリを満喫した後でフランクフルトへ飛ぶ。今回はフランクフルトからスタートするレンタカー旅行である。早速、ベンツかポルシェを借りてアウトバーンをまっしぐら・・・という訳には行かず、車は右写真⇒のFORD FOCUS、コンパクトカー。出発当日、ホテルで車を受け取り、ローテンブルグRothenburg一泊、アウグスブルグAugusburg一泊と南下し目玉のノイシュバインシュタイン城を観光した後、ミュンヘンMünchenまで辿り着くという駆け足ながらもそれなりにゆったりとした行程だ。

パリのエスプリ的な雰囲気とは異なり、いかにもゲルマン民族らしい質実剛健な国柄、人柄のドイツは何故か親近感が持てる。ドイツはどこで滞在しても安心感があり、結構気に入っている。



(早速、ミニ・ライン河クルーズ乗船〜)


フランクフルトに到着後、まずはウォーミングアップにライン河観光のツアーにもぐりこむ。滞在したホテルIntercontinentalは中央駅Hauptbahnhofより徒歩5分。マイン川沿いの閑静な場所にあり、Interconらしい世界均一なサービスが楽しめる。そこから駅に向かう途中に集合場所の旅行会社がある。バスに揺られて1時間もするとお目当てのライン河フェリー乗り場に到着。ここから約1時間の短いながらも十二分なライン河ミニクルーズを楽しむ。





ホテルから市内へも徒歩10分圏内だ。翌日は簡単に市内散策。ゲーテハウスGoethehausは1749年にゲーテが生まれた家。確か4階建てであったこの家には当時の調度品が今も残る。筆者の視線は当然ながら、当時の置き時計、掛時計に熱く注がれる。北隣には博物館ギャラリーがあり、当時の風景画やゲーテを描いた絵画が展示されている。さて、ゲーテハウスを出て早速、本屋に飛び込み明日からのドライブに備えて詳細のロードマップを購入する。ホテルで紹介されたゲーテハウス傍に骨董品店があり、アンティーク腕時計を魅せてもらう。数点のオメガやらを拝見するが、ただ時計を置いてあるだけの店であり、早々に失礼した。



(フランクフルトでグラスヒュッテ・オリジナルの旗艦店に遭遇〜)

フランクフルト市内には数店の高級時計店もある。興味を抱いているNOMOSタンジェントゴールドや他の小ぶりな時計を数点ショウケースから出してもらいじっくりと眺める。その後、一流ブランド店が軒を並べるGoethestr.へ向かう。そこでグラスヒュッテ販売店を見つけたが、左写真にあるような特大の脱進機の模型が展示販売されていた(←写真左)。

これは欲しい!特大チラネジ付きテンプの動きは躍動感が溢れてサイコー!値段も7千ユーロとチョー・ウンジョー!!!約100万円である。再度、うなる・・・まぁ、目の保養にさせてもらったが、本場にはかくも度肝を抜かれる逸品が存在するのである。後日知ったのだが、このグラスヒュッテの店は2001年12月に開店した、’Glashütte Original(GO)’の世界初の旗艦店である’Glashütte Watch Studio’であったのだ。これからザクソン魂がどこまで世界で発展するか、GOの今後が非常に楽しみである。





(⇒右写真は今回ドライブのお供となったPANERAI LUMINOR GMT 44mm。一瞬の視認性が抜群である。肩肘張らない旅行の時には、こうしたデカ厚のパネライはゆったりして心地良い装着感を与えてくれるのだ。それでも44mm径は本当にデカイね!)








(ローテンブルグを目指して、いざ出発〜)

つかの間のフランクフルトからいよいよドライブ出発だ。前日に地図を読み込み、ルートを最終確認し、要所要所のポイントをメモ用紙に書き取り、即座に読み取れるようにする。まるでラリー参戦?の準備である。ドイツは戦後、首都機能を分散した為、各都市の人口・サイズも一般に少なくこじんまりとしている。都市内ではそれなりに密度は濃いが、一旦郊外に出るとのどかな田舎道が続く。ドライブ上での注意点は街に入ってから、どうやって正しい道を見つけるかである。今回は、アウグスグルグと最後のミュンヘンで結構迷ったが。。。














(アウトバーンに乗り、一路ローテンブルグへ〜)


フランクフルトからアウトバーンに乗り、ローテンブルグへ向かう。距離にして200キロくらいであろうか。途中、上写真にあるような道路看板もある。日本語付き、というところが興ざめではあるが、多いんだろうな日本人観光客が。さて、快適なドライブでお昼前には余裕でローテンブルグ着。今日の宿はHotel Tilman Riemenschneider(⇒右写真)。こじんまりした”INN”という感じのホテルである。ドイツのホテルはどこも小奇麗で快適である。

市内中央部のマルクト広場で昼食はヴィナー・シュニッツエルWiner Schnitzelを注文する(↑写真上右)。ごく細かいパン粉をつけて揚げたカツレツで、大人から子供までに人気の料理だ。7月半ばであるが、風も肌寒い。ピルスナービールを飲みながら最高の味で、快適なドライブ後の一服である。他にもドイツ料理は肉中心であるが、ソーセージもスープもパスタも美味い。メニューに日本語があるところもあるが、出来ればガイドブックを持参し、調べた方が間違いも少なかろう。




(中世のたたずまいそのままの城壁都市〜)

十分な時間を準備したおかげで、城壁で囲まれたローテンブルグ市内を満喫した。馬車での観光も楽しい。雑誌で見た有名な葉巻式ソーセージサラミを土産に買い込む。左は有名な「中世犯罪博物館」。なかなかおどろおどろしい攻め具や拷問の器具、その他中世当時の犯罪・治安維持に係わる様々な展示品を見学できる。大学時代、まさに刑法・犯罪(被害者)学専攻の筆者にとっては非常に懐かしい内容であり、少々昔のゼミ時代へタイムスリップした感じがした。1年上の先輩たちは当時ゼミ旅行でこの博物館やドイツ大学を訪問していた訳だが、それから数十年経ち筆者もようやく訪問することが出来た。感慨深いローテンブルグであった。まだまだローテンブルグ市内には見所は尽きない。夜は10時にもなれば、街は人影もまばら。。道を歩く人も殆どいない、ローテンブルグの夜は静かである。




(ローテンブルグからアウグスブルグへ〜)

ローテンブルグからのんびり田舎道を快適にクルージング。途中、町中以外は信号もほとんど無い。大型バイク好みの筆者は丸でツーリングしている感覚を覚える。約2時間でアウグスブルグ到着。ロマンチック街道で最古の歴史を持ち、最大の都市でもある。その名の通り、町の名の由来はローマ皇帝アウグストゥスの時代、紀元前15年にローマの属州の軍事拠点として築かれたことによる。ここではホテルに辿り着くまで市内で迷いに迷った。ようやく滑り込んだのがホテル・ドライモーレンHotel Steigenberger Drei Mohreは中々伝統的で重厚な雰囲気であった。夕方にかけて市内を散策したが、ローテンブルグと異なりごくごく普通のドイツらしい街並みが続く。デパートあり、繁華街あり、ビール工場やハイテク工場も進出している活気ある商工業都市であった。







(ドライブのフィナーレはノイシュバインシュタイン城〜)

翌朝、最後の目的地であるミュンヘンを目指して出発する。その前に今回の目玉であるノイシュヴァンシュタイン城(=写真左)を目指す。あまりに有名な観光名所であり、ベストシーズンでもあり観光客で一杯だ。1884年のルートヴィヒ王の突然の死去により全面完成には至っていないが、その美しさには感嘆する。まさにロマンチック街道のフィナーレを飾るにふさわしい。十二分に時間をかけて観光した後、ロマンチック街道を少々遡り、終着点ミュンヘンまでまっしぐらに走る。





(旅の仕上げは、ホーフブロイハウスで乾杯!〜)
ミュンヘンはアウグスブルグよりも更に大都市である。まるで日本に初めて来た外人が東名から車で都内に入るようなものだ。地図をみても簡単には道路も標識も分からず、思わずガソリンスタンドで道を尋ねるが不運にも英語が全く通じない。ジェスチャーや手まねで確認するが何ともわからず、あとは勘と運を頼りにまっしぐら。。。

何とかかんとかようやくHILTON CITY HOTELに到着。2泊3日のロマンチック街道も無事?に完走。さぁーーー、運転も無事終了した安堵感と暑さも加わり余計に喉が渇く。ミュンヘンといえば、まずはホフブロイハウスHofbräuhaus。(↑上写真)


1階は体育館のように広大。ここで生演奏あり、あちこちのテーブルで様々なビールやら料理がENJOYされている。まぁ、典型的な観光客用ビアホールであるが、その場にいる皆と一緒にその雰囲気にどっぷりとつかるのも楽しいものだ。
限られた時間の中、ミュンヘン市内を散策する。オペラハウス横に位置する時計店「フーバー」Huberを見学する。1856年創業の老舗中の老舗だ。PATEK、VACHERON、PANERAI、CARTIER、ブレゲ、A.ピゲ等超一流ブランドが勢揃いだ。ウィンドウショッピングだけで十分に目の保養になる。流石に今回は店中に入るのは遠慮した。もう少しゆっくりとミュンヘンを満喫したかったが次の機会?(ないだろーなー、、、)に回すこととした。

夏のドイツは天気も素晴らしく、どの都市も十分味わい深いアットホームな雰囲気であった。


追記)今年2004年7月、幸運にも再度ミュンヘン訪問のチャンスがありそうだ。今度は、Choronoswiss工房も表敬訪問する予定。今から興奮でワクワクしている。結果は後日、REPORTしたい。どうなることやら。(2004/7/02)



(参考文献)
「地球の歩き方56」 (ロマンティック街道とミュンヘン)
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