時計に関する随筆シリーズ (74)

『2009年夏。最新、ドバイ時計事情。』

〜2009年9月某日、中東のワンダーランド再訪記〜




2007年1月以来のドバイ訪問である。
あれから約2年8ヶ月。特にこの一年間でドバイを取り巻く世界経済環境は激変した。
原油収入を持たないドバイにとって、観光・金融・不動産開発がサバイバルの3本柱。
その土台が大きく揺らいでいるドバイで”Breguet”への気持ちが急速に高まるとは・・・。(2009/09/13)

(↑写真は今回の滞在先となったエミレーツタワーホテル)



(『時計オヤジ』の本領発揮。再びドバイへの旅の始まりだ〜)


2009年9月初旬。中東はラマダン月の真っ最中である。
ラマダン中の中東(特にサウジアラビア)は昼夜逆転の生活時間となるので個人的には好きではないが仕方あるまい。今回は関空からのドバイ直行便ではなく、”従来ルート”である香港経由の乗り継ぎで現地へと向かう。直行便のドバイ到着時間は現地時間の早朝4〜5時となるので、その日一日が可也キツイ。体力勝負となるのを嫌う『中東通の時計オヤジ』は、そんな直球勝負からソソクサと退散するのである。

(⇒右写真: キャセイ航空の”ソロシート”は快適)
新型のビジネス座席が中々、快適。対面式シートの英国航空ビジネスとも似ているが、利便性はこちらが数段上である。両座席とは完全に仕切られる”個室”フル・フラットシートが長旅では有難い。今回は成田⇒香港⇒ドバイ⇒香港、までがこのシートであった。成田からの機内ではトム・ハンクス主演の『天使と悪魔』を鑑賞しつつ、4時間のフライトもあっという間で香港到着となる。








(←左写真: 香港のラウンジで”定番メニュー”を堪能する〜)

今まで何度となくお世話になっているキャセイのビジネスラウンジ。
ここでの最大の楽しみがミニ担担麺と飲茶。この日の飲茶は肉まん。キリンビールもスーパードライもあるのがアジアとしての香港の良さ。ゆったり、のんびりと、ドバイへの8時間のフライトに備えることに。










(⇒右写真: 2004年12月に紹介したジョン・ロブ〜)
こちらは以前に靴のページで紹介したジョン・ロブのブティック。エルメス店舗内に併設されている。
筆者お気に入りのダブルモンクのWilliam-2がHK$8450で展示されていた(@\14/HK$)。2004年当時がHK$6600だから約1.3倍の値上がりは仕方ないレベルか。ストレートチップタイプのダブルモンクであるが、スキンステッチのような一文字の処理といい、全体の重さ、革の厚みといい、DFSでさえ10万円以上の極上シューズである。
香港のDFSでは欧州系のメジャーブランドが軒を並べるが、価格的な割安感は意外に少ない。
時計ブティックではIWCの専門店が入っているのが特筆すべきだろう。それ以外は通常タイプの店舗展開となる。









(←左写真: 今回の滞在先であるエミレーツタワーホテルにて〜)


無事に長旅を終えて夜9時にチェックイン。
冒頭の写真右側がエミレーツタワーのホテル棟である。
2000年5月にオープンした当時は、やれ水漏れだの、お湯が出ないなどのクレーム続出であったのが懐かしい。開業10周年を迎えようとする今、ようやく落ち着きと快適さにも磨きがかけられるつある。思えばドバイの開発はこのエミレーツタワーを皮切りに始まったとも言える。現在のドバイ新空港ビルが開業したのも2000年4月。それまでは全便タラップ方式で、バスでオンボロ空港ビルまで移動していたのだから、隔世の感しきりである。










(⇒右写真: 今回持参する時計として躊躇無くROLEXとラジオミールを選択〜)

気温40度、湿度90%超のドバイでは防水時計が必須アイテムである。
革ベルトのドレスウォッチをする方も多いが、冷房された場所が多いとは言えども『時計オヤジ』の場合はやはりブレス時計中心となる。今回の選択は300m防水のグリーンサブと100m防水のPANERAIブラックシールの2本。結局、革ベルト装着のブラックシールの出番は今回は無し。ゴメンネ、ラジオ・・・。










(←左写真: 朝、眼が覚めると窓からの景色はこんな感じ〜)


29階の部屋から見る景色である。右側が海、左側が砂漠。正面手前の凱旋門風のビルがドバイ・ファイナンシャルセンター。その後ろのビルの陰に800mのドバイタワーの先端部分が見える。

この辺の光景だけを見ても、そのビルの数が急速に増している。2005年にファイナンシャルセンターが開設された時には周辺ビルもここまでは無く、まだまだ空き地が目立っていたのだが。
















(⇒こちらがそのドバイ・タワー。
  正式名称はBurj Dubai、”ドバイの塔”〜)

この写真は筆者撮影による実写である。
この圧倒的な存在感と威圧感。”バベルの塔”ならぬ”バブルの塔”でもある。
広角28mmレンズでも画面に入れるのに苦労する。被写体が大きすぎて入りきらないのだ。
世界中の高層ビル建設競争の為に正式な高さは公表されていないが、800mは悠に超えている。東京タワー2つ分よりも高いのである。160階相当とも聞こえてくるが真偽は不明。
最上階部分の床面積は四畳半とも六畳とも言われている。

3年前にモデルルームを見学したが、意外と狭い感じであった。
本来の計画では2009年9月9日のドバイ地下鉄開通に合わせた完成を目論んでいたそうだが、まだまだ完成までには時間がかかりそうだ。1階部分のビル前の広場でも資材が散乱し、建築途上であった。

それにしてもドバイタワー前には人工池が広がり、まるで別世界の光景である。ドバイタワーに対峙するThe Palace Hotelは既に開業開始。写真下左にある低層建物がそのホテル。右側下がドバイモールの一部である。













(←左写真: ドバイ・モール内の水族館に暫し、驚嘆する〜)

ドバイ市内でショッピングセンターの”老舗”と言えば市内中央部(デイラ)にあるシティ・センターである。その後、ワフィやバージュマンセンターが発展・拡充されたが、極めつけは超巨大&高級ブランドの集積地であるである新規エミレーツ・モールとドバイ・モールの開業であろう。これが現在のドバイ2大双璧モールである。

ドバイモールは2008年秋に開業した。未だに”Coming Soon”の店舗が散見されるが、こと時計ブランドに関してはメジャー級が目白押しだ。それは後述するにしても、ドバイ・モールの目玉は巨大水槽で圧倒する水族館と本格的なスケート場だろう。
左は通路から無料で見学可能な巨大水槽であるが、魚の種類・量ともに暫し息を呑む迫力に呆然としてしまう。考えればドバイには動物園はあるが水族館は今まで存在しなかった。こうしたハイテク水槽導入と、見た目のインパクト重視で派手好きドバイ人らしさが集約されているのがこのドバイモールである。因みに、エミレーツモールには昔のザウスのようなスキー場が存在するのも余りに有名。




(⇒右写真: こちらがドバイモールのスケート場〜)

誰を見つめるのか地元の女性達。
但し、こうした写真撮影には細心の注意が必要だ。基本的に女性にカメラを向けるのはご法度。トラブルのモトである。これがサウジアラビアであれば公衆における写真撮影自体が禁止。現像ラボも男性用と女性用が別である程である。イスラム社会においては西洋式のライフスタイルがまだまだ通用しないことを肝に銘ずるべきである。










(ドバイ・パームツリーアイランドを目指す〜)


昨年9月のリーマンショック以降、一気に冷え込んだ世界経済。
それまでの『ドバイ神話』、『永遠のバブル景気』とも言われたは中東の別天地もまともにその影響を受けた。結果、莫大なる資金が隣のアブダビ首長国から注入されたとも伝えられる。恐らく間違いないであろう。この結果、ドバイとアブダビの覇権争いにもピリオドが完全に打たれたのだ。
そんな世界恐慌の最中である2008年12月の最悪のタイミングで開業したパームツリー・アイランド(=椰子の木型の巨大人工島)にあるATLANTIS THE PALM リゾート&ホテルを視察した。

(⇒右写真: モノレールと一般道路で連結されるホテルへの道程〜)
遠くに見えるピンク系の建物がATLANTISである。大きくくり貫かれた形状はイスラム様式で平和の庭への通じるドアを意味する。各種イスラム建築や絨毯でも見られる典型的なデザインである。








(←ここでも名物は”巨大水族館”である〜)
上述、ドバイモールでも驚いたが、このATLANTISでもフロントを抜けて、地下一階への螺旋階段を降りると写真のような”巨大水族館”が現れる。その巨大水槽の中には、海底に沈没した古代都市がモチーフされたオブジェやら、多品種・数々の魚たちが泳いでいる。その数、無数。NYで有名な和食レストラン・NOBUも隣に店を構えていたが、この水槽の魚を調理するのでは、とでも連想させるほど美味しそうな魚たちを見ることが出来る。
ドバイ空港からこのホテルまで車で30〜40分はかかろう。
海上に建設された人工島であるがゆえに、市街地からやや離れている。
基本的にはホテル内で全てが事足りるように、ラグジャリー系含めた店舗も多く入っている大型ホテルコンプレックス、といったところか。アジア系の旅行者を多く見かけた、案の定、ここでも中華系パワーが席巻しているようだ。










(今回はアブダビまで足を伸ばすことに〜)

ドバイの隣の首長国アブダビは、ドバイから約160km。車で1時間半程度の場所にある。その豊富な石油資源の為に、ドバイと違って外貨を獲得する為にアクセクした雰囲気はない。むしろ、ドバイよりもゆったりと落ち着いた時間が感じられる。
しかし、アブダビも現在では様々な開発が進行中だ。
クリーンエネルギー都市を目指すマスダール開発計画。アブダビ島周辺のインフラ開発プロジェクト等、可也の勢いで進められている。

(⇒右写真: F1サーキットの観客席はまだ建設中〜)
今年11月初にアブダビでF1レースが開催されることをご存知か。しかし現場を訪問して驚いたのは、工事が全く進んでいないこと。バーレンF1でも同様であったが、恐らくサーキット場そのものは当然ながら完成するだろう。しかし、会場周辺の付帯施設やら、駐車場、道路含めてこのヤス島開発はまだまだ途上にある。あと一ヶ月程度では間違いなく、全ての完成は不可能だ。訪問したのはドバイ地下鉄開業日でもある9月9日であったが、スローテンポの開発は”想定内”であるかも知れないが、それにしても遅すぎる。F1会場の隣では、これまた巨大な赤屋根を持つ”フェラーリ・パーク”が建設中だ。チーム・フェラーリにアブダビ資本が参入していることが理由の一つであろうが、何故ここに?と思わせる仕込案件に事欠かないのがUAEである。





(閑話休題。最新、ドバイ時計事情について〜)

ドバイに行けばスイス系のメジャーブランドには全て会える。
従来からもそうであったが、エミレーツ・モールとドバイ・モールの双璧巨大ショッピング・モールの開業により、独立したブティック、それも大型店舗の開店が相次いでる。例えば、ROLEX、CARTIER、IWC等の例をみれば分かるが、いわゆるメーカー直営店舗展開を世界規模で進めている。この2大ショッピング・モールではそうした傾向が全部ブランドについて垣間見ることができる。
ドバイではフリーゾーンを除いて外資100%出資展開が規制されている。仮に可能であってもアラブというお国柄、地元パートナーとの提携なしではスムースに行かぬであろう。
ドバイにおける時計販売店の老舗と言えばSeddiqi&SonsとRIVOLIグループである。前者は巾広い高級ブランドを従来から揃える正式代理店でもある。『時計オヤジ』が贔屓にする店でもある。後者RIVOLIはSWATCH-GROUPブランドの取り扱いが中心。ブレゲ、グラスヒュッテ・オリジナル、モンブラン等を筆頭にしたブランド展開を行う。勿論、こうした老舗も独自の店舗展開を行っているが、それとは別に個別ブランド毎の大型ブティック展開も行うのがドバイ流である。メジャーブランドの裏には上述した2社が必ず関与しているのだ。


参考までに、ドバイモールにおける2009年9月時点での主な出店済みの時計ブティックは次の通り:
Baume&Mercier, Blancpain, Breguet, Bulgari*, Carl F.Bucherer, Cartier, Chaumet, Chopard, Glashutte Original, IWC, Jacob&Son., Jaeger-LeCoultre, Korloff, Longines, Montblanc, Omega, Panerai, PatekPhilippe, Piaget, Rado, Raymond Weil, Richard Mille, Rolex, Tabbah, Tag Heuer, Tiffany & Co., Tissot, Van Cleef & Arpels, Zenith等など(*はComing Soon)。
丸で年中、ワールド・ウォッチ・フェアが開催されているようなもの。勿論これ以外の有名無名ブランドも個別ブティックではないが数多見ることが出来る。




(ドバイ・モールのグラスヒュッテ・オリジナルを訪問する〜)

中東で初のGO直営店がドバイモール内にオープンした。
直営店だけに在庫が無いモデルでもスイス本国より即刻取寄せる体制を持つのが最大の強み。勿論、このブティックにおける在庫・品種も相当数に上る。
ドバイモールはまるで、時計ブランドの博物館のようでもある。
入居して独立したブティックを構えるブランド数は20〜30はある。
こうした店店を訪問するだけでも、優に半日は過ぎてしまうだろう。


(←左写真: 18金YGのパノマチックリザーブ〜)
手巻きパノリザーブのオーナーとしては、このモデルも大変気になる。
パワーリザーブ表示針が回転式というのも分かり易く、ユニーク。
18金ケースゆえに、ズシリとした適度な重みも非常に心地良い。








(⇒スケルトンバックから覗く3/4マイクロローターとダブルスワンネック〜)
シースルーバックから見えるこのCal.90はいつ見ても美しい。
マイクロローターと呼ぶにはダウンサイジングの度合いが少ないが、この4分の3スケールのローターの仕上げといい、チラネジ式彫金入りのダブルスワンネックといい見せ場も仕上げも十二分。超一級のムーヴメントである。シャトンビス方式ではないが、それ以外の視覚的要素は全て盛り込んでいる。言わば見せる為に生まれた近代式ムーヴメントの最高峰である。
ランゲのネチッコさも良いが、GOの凝り方も独創性がある。筆者は手巻きCal.65-01を愛用するが、この自動巻きの機械も未だに憧れの対象からはずすことは出来ない。正真正銘の名機である。

今から5年前の2004年9月、グラスヒュッテのGO本社工場を訪問した記憶が新鮮に蘇る。このムーヴメントの唯一の欠点はチラネジ式テンプでありながら精度追及の為に毎秒8振動のハイビートにしたことか。個人的には6振動のゆったり系でも良かったと思うが、そこがランゲとGOの哲学の差、かも知れない。

ドバイにいると金銭感覚が麻痺してくる。派手で豪華なショッピングモールやこうした超高級時計を見ていると、丸で自分が王族の一員か大金持ちにでもなったような錯覚にとらわれる。円貨でなく外貨建ての値札を見ても正直ピンと来ないのだが、ふと我に返ると、当たり前だが『一桁違う自分の現実の世界』を噛み締めるのである・・・。









(ブレゲのクラシック・ラインに思わず溜息〜)


ブレゲはやはり素晴らしい(⇒右写真はRef.5140の自動巻き3針)。
気品と風格、においてはダントツ。PATEK96よりもこちらが上だ。
本家の風格が漂うブレゲ針、緻密な手作業によるギョシェ彫り、そして秒針ダイアルが5時寄りにズレているのも全てがブレゲのアイコンそのもの。

この自動巻き3針はケース径40mmで、バブルバックのようなぽっちゃりとした厚みもあるが、丸で懐中時計のような風情は『今風ブレゲ』としても存在感がある。欲を言えばシースルーバックにして欲しかったが、CHOPARD1860のようにグラス製の裏蓋を付属品として付けることもアイデアであるがどうだろう。










(シンプル・ブレゲの極めつけはRef.5157〜)

こちらは更にシンプル。
ブレゲの看板商品とも言える2針式だ。少々印象を述べる。
ケース径も38mm程度で、現代的でもありほど良い大きさだ。
ケースサイドのコインエッジもまさに本家ブレゲ式。
文字盤上の外周まで目一杯にスラリと伸びた青焼きブレゲ針もブレゲのオリジナルそのもの。そして、文字盤と時針との空間スペースに最大の色香を感じる。
18金YGケースもあるが、文字盤とのマッチングは18金WG素材の方が質素でシンプル。よりしっくりと来るコンビネーションであると感じている。








(←左写真: ウルトラ・スリム5157の裏面は嬉しいスケルトン〜)

1985年に開発されたフレデリック・ピゲ製のCal.FP21がベースである。このベースキャリバーは18,000bphと21,600bphの2種類があるようで、ブレゲやブランパンで好んで使われている。目新しさと古さが同居する不思議なキャリバーである。

目新しい点とは、
@偏心ローターを持つ独特なデザイン形状、
Aテンプに4つのフリースプラング
(注)を持つこと、
B香箱が完全スケルトンで主ゼンマイの動きが丸見えである。他の自動巻きキャリバーでは余り例を見ない香箱シースルーである。
古さとは、機能性優先の為か受け板形状に美的デザインをやや欠く点である。その分、輪列が可也露出するので、眺めが宜しいという副産物はあるが。
ローター素材はケース素材に連動する。つまり、YGにはYG製ローターが付くのだが、WGケースにもローターだけはYG製にして欲しかった。カラーバランスとアクセントからの理由である。
(注)5157のテンプには3本アームのスムーステンプ式と4本アームのフリースプラング式の2種類があるようだ。魅力の点では当然、後者がオススメ。どちらが最新タイプか、いつから変更になったのかは定かでない。もしこの点ご存知の方がおられれば是非ともご教示下さい。

しかし、薀蓄を抜きにしてもこの5157は素晴らしい。
ジーンズにも似合いそうだ。2針のシンプル時計というものは、意外とON/OFF両方でも使える。特にこのブレゲであれば、そして年配者にとっては万能時計になり得る。正装時計をOFFでもサラリと使いこなすなんぞ、この上なく洒脱。こうした控え目なお洒落こそ『粋の世界』に通じる。しかし若者には『静の美』に対して我慢できまい。もっと刺激や派手さをデザインに望むのだろうが、それはそれで宜しい。ブレゲのクラシックラインであれば40〜50歳からようやくオーナーとの全体バランスもとれるのではあるまいか。その素性からして”青二才御免”の時計であるのだから。

ROLEXを自分なりに自然と使いこなすまでに15年程かかった。
しかし、ブレゲのような雲上ドレス時計は最早、自分にとってのWarming-upは不要である。今の自分にはブレゲを身に付ける為に相応の分別も自覚もある。10年前には対象のブランドとして考えもしなかったし、真っ先に斬り捨ててきたブランドでもあったのだが、年齢と共に嗜好も激しく変わる。最早、ゴテゴテしたクロノ系や複雑系、ガジェット系のバタついた時計には興味が薄れた。君子豹変す、である(多分・・・)。

『時計の王道はシンプルウォッチに限る』。
今回のドバイ再訪を通じて自らの嗜好を再確認するに十分な5157であった。

結論。ドバイの刺激と楽しみは更にパワーアップしている。
時計好きならずとも、『砂漠の楼閣』は一見の価値あり、デアル。(2009/09/20)


(参考文献)クロノス日本版創刊号(2005年11月) 特別大付録P.46(主要メゾンキャリバーの記事)



(『時計オヤジ』のドバイ&ブレゲ関連WEB:)

2005年4月の『世界初のIWC直営ブティックをドバイに訪ねる』はこちら
2006年1月のジュネーヴ市内における『ブレゲ再考』はこちら
2006年10月のチューリヒ市内・BEYER時計博物館における『ブレゲ時計検証』はこちら
2009年夏、最新ドバイ時計事情はこちら
2010年夏、最新ドバイ時計事情はこちら


2010年2月、 ブレゲ再考(Ref.5157の考察)はこちら。

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