HEB MILANO  ヘブミラノ

HEB MILANO J BASIC 40mm Black Bezel




前出”HEB MILANO グリーンベゼル”のページで、
個人的には44mmモデルを40mmモデルにダウンサイジングすればベスト』と述べた。
まさに理想形の具現化モデルが今回紹介するモデルとなる。
自身、3本目のHEB MILANOとなるが躊躇することなく無く入手することに。



(究極のHEB MILANO ウォッチがこちら? 〜)

前出2本のグリーンベゼル。
こいつの出番は意外と多くなっている。
その最大の理由が軽さとデザインにある。
デザインについては前回既に述べたが、この40mm径のモデルの扱いやすさと、装着した時のシックリ感は中々のもの。今回のモデルではベゼル部分とブレスレットの中一コマ部分が金属製となる。それでも重量は僅か58グラム。ワンサイズUPの44mmサイズと同じ重量に過ぎない。

軽いということは、物理的・精神的両面で腕時計に対する自身の意識が希薄になることを意味する。しかし同じ軽さでもそれが老舗本格派の時計であれば話は別。ユーザー側の時計に対する気構えは別物となるのだが、この種のオ気楽ウォッチが相手であると何の気負いも無くなる。





(それにしても完成されたフェイスには絶大なる安心感がある〜)

丸型ドットとバーインデックスの組合せは完成の域にある。
12時位置の▽マークインデックスや拡大式デイト表示など、HEB MILANOとしての意匠の独自性は皆無であるが、そこは原型サブマリーナの絶大なるアイコンを活用した効果が発揮されている。『寄らば大樹の陰戦法』は奏功している訳だ。

恐らく世にあるダイバーズ・ウォッチで、この文字盤を越える視認性・デザインの優秀性・安心感と安堵感を与えてくれるものはあるまい。
HEB MILANOの巧みさはそうした現代最高傑作のアイコンを透明ポリカーボネート製ケースと安価なクォーツで組み合わせた異種格闘技のプロデューサー的総合パッケージングの上手さにある。

この40mmのブラックベゼルは期待以上に出来映えが宜しい。
装着した時の感触の良さは金属部品をブレスに加えたお陰である。
一方、グリーンベゼルモデルの竜頭はネジ込み式であるが、このモデルでは単なる引き出し式となるのが残念。
裏蓋デザインやINDEXの仕上げも微妙に異なるのは、下請けメーカーを複数で起用していたり、はたまたパーツそのものの設計許容範囲が曖昧・広すぎる事も原因かも知れない。



(ドット式インデックスの立体感はご本家以上〜)


各INDEXは砲台型に盛り上がっており、夜光塗料らしき塗布が微妙にズレているのはご愛嬌。メルセデス針と相まってトイウォッチとしての楽しさを最大限に引き出している。

ポリカーボネート製の透明ケースとブレスはデザイン的には良いのだが、耐久性を考えるとやはり不安である。ポリカーボネートであろうと、何であろうとプラスティック製には違いあるまい。石油製品に耐久性を求めること自体間違いであるとは理解していても、腕時計には人の寿命よりも長く、半永久的に存在する義務がある。その意味からは金属パーツを少しでも増やすことで耐久性向上に貢献できれば有り難い。3連ブレスの中一コマが金属製ということは、カラーバランスの妙味を付与すると共に、『時計オヤジ』のそうした耐久性願望を少しでも叶えてくれる側面からも好ましいのだ。

黒文字盤に黒色ベゼル。
透明ケースに3連製中一コマが金属製巻きブレス。
適度な40mmケース。

シックで精悍なHEB MILANOを選択するのであればこのモデルが最良である。

     ★ ☆ ★ ☆ ★

さて、オ気楽時計について気ままに綴ってきたが、この辺でそろそろ本格時計、『私的・極上時計論』に話を戻すことにしよう。
次回は5年越しに温めてきたLUC196についての持論を述べる。(2008/11/08)






(関連WEB)
『HEB MILANO グリーンベゼル(40mm&44mm)』はこちら
『HEB MILANO 
ブラックベゼル(40mm)』はこちら

⇒ 腕時計のページに戻る

(このWEB上の写真・文章等の無断転載・無断複写はご遠慮下さい。)

TOPに戻る