CLARKS  クラークス
〜 カントリーシューズを探す旅・ドバイ編 F 〜

CLARKS ”FREELY BURST”
Chectnut Leather (Size:42G/UK8G)、 Ref.15890-202516
Made in India




このカントリシューズ編もそろそろ終わりにしないと、
所有する靴在庫が膨れ上がってしまう。
シリーズ最終回はClarks
5つ穴式ハトメに外羽根式Wing-Tipという公式通り。
加えてポストマンシューズのような肉厚PUVソールはスニーカーのような軽量感をもたらす。
2012年、Clarksが時流に合わせた投入した新作である。
(2013/3/02 474000)





(本来のカントリーシューズからは逸脱する『ライトウエイト級』 〜)


この靴は見た瞬間、心ときめいた。
その理由はクラシカルなWing-Tipの外羽根5つアイレットの顔立ちに、往年のポストマンシューズのようなフラット・ソールをレンガ色で合わせてきたセンスの良さによる。
重量も非常に軽い。実測では約328グラム。BangorやFairfieldの約半分(!)の重さである。これは最早、スニーカーに属する部類の軽量カントリーと言って良かろう。
しかし、そのデザインを構成する要素は全て本格的なカントリーシューズと同一である。軽量級という点も汎用性が高くなる予感と期待が大、であるのだ。

色はチェスナットと呼ばれる赤茶系と黒の2種類。
どちらも魅力的だが、ここは定石通りのチェスナットを選択する。




***




←左写真: 

こちらが黒色モデルであるが、外見上からはとても片足300グラム強の靴とは思えない重厚感を感じる。これはWing-Tipに共通して言える特徴だが、クラシックな顔立ちの靴はどう料理しようとも、落ち着くところに落ち着くのである。いわば無難なデザインがWing-Tipたる所以でもあるのだ。
















(黄銅色のアイレットと
ややロングノーズっぽく見える顔が強烈な個性を放つ 〜)

一口にWing-Tipデザインといっても、各パーツの意匠と処理で雰囲気は180度異なる。
今回のFreely Burstは、正攻法のWing-Tipで攻めつつもソールにポストマン系のレンガ色スポンジソールを配することで、グッとカジュアル感を醸し出している。上写真の黒色であれば、ややワークブーツ的なワイルドな感じとなるが、チェスナットではソフトなカントリーシューズ、スニーカーっぽい味わいを出している。

↓下写真: 
5つの黄銅色したハトメが映える。オリジナルの靴紐は太めでややコシがある。長さも十分あり結び易い。
黄金色に輝くハトメがチェスナット革の上でイイ感じである。
そしてややロングノーズっぽい顔立ちのラウンドトゥは、多分にワークブーツっぽいムードが漂う。
つま先のメダリオンのデザインはやや散漫な印象を受ける。デザイン的には全く平凡でメリハリも効いていない。ただただメダリオンを配しているだけのデザインであるが、価格的にも、ブランド的にもそこまでは凝れないのだろう。ここは妥協せざるを得ない。




























(ビブラム系ソールにも見える安定感 〜)

ソールはフラットではなく、こうしたスリットが履いている。
中央部分にはブランドロゴが書かれた革製タグが接着されている。靴内部にはチラリと見えるが、タータンチェック生地によるインナーライナーが付くなど、こうした小技に凝った点は英国ブランドらしい配慮からだろう。
カントリーシューズの鎧を被せたスニーカー的なワークブーツ、とでも表現できるライトクラスのFreely Burstは、カジュアル感覚溢れる気軽な一足であるのだ。
(2013/3/02 474000)


























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(本格派カントリーシューズ関連のページ)

@ 『英国で本格派カントリーシューズを探す旅(序章)』はこちら
A 英国訪問編・Crockett & Jones "BANGOR"はこちら
B ドバイ訪問編・Mr.B's "MENTZEL"はこちら
C イタリア訪問編・Church's "FAIRFIELD-81"はこちら

D サウジアラビア編・Massimo Dutti "Blucher Crepe"はこちら
E ドバイ編・ J.M.Weston "#641 GOLF DERBY"はこちら
F ドバイ編・ CLARKS ”Freely Burst"はこちら


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