2008年4月初旬。 時計業界の展示会としては世界最高峰に位置するバーゼル・ワールドに初めて足を踏み入れた。 思い返せば、我ながら良くぞここまで辿り着いたものだ。 2000年代に入ってから、今まで幾つかのスイスメゾンと時計博物館を巡り歩いてきた。 今回のバーゼルワールド訪問は云わばその終着点。『酔狂の極み』でもある。 例によって一から十まで全て自分自身で企画・実行したバーゼルへの2泊3日の旅を 『時計オヤジ』の視点から追想してみる。(2009/10/03) |
(千載一遇のチャンスとはこのこと。念願のバーセルフェアへと出発する〜) 2008年4月4日、朝5時。自宅からロンドン市内北部の地下鉄駅(Swiss Cottage)まで徒歩で向かう。この時間、まだ暗闇に包まれた閑静なる住宅地と言えども犯罪に巻き込まれる可能性も捨てきれない。『時計オヤジ』は緊張とバーセルフェアへの期待が入り混じった気持ちでソソクサとロンドン・シティ空港へと向かう。 (←左写真: London City Airportはロンドン市内東部に位置する小型空港) スイス航空の小型ジェット機でバーゼルへと向かう。飛行時間は約1時間半、バーゼルまでの距離は約700kmだ。 欧州内、特に西欧内であれば移動時間は国内移動するのと同じようなもの。 飛行機の中はビジネスマン(&ウーマン)中心だが、略満席状態。 (←左写真: バーゼル空港に到着すると会場へのシャトルバス案内が〜) バーゼル空港の正式名称は”ユーロエアポート”、又は”バーゼル・ミュルーズ・フライブルク空港”と呼ばれており、場所はフランス領内にある。その為、空港ビルもフランス領側とスイス両側に別れているのが特徴的だ。フライブルグとはドイツ国内の地名であり、このバーゼルという場所は3カ国に接する国際都市の素性を持つ。 入国審査もパスポートを提示するだけの簡素なもの。早速、バーゼル市内へのアクセスを探してみると、何と会場への直行バスが運営されている。 まずはバーゼル市内に入り、その後で会場まで到達することを考えていたので、思わぬ直行シャトルバスに感激である。出だしから順調な展開だ。 (←左写真: これが直行便のバス〜) 出発直前のバスに駆け足で乗り込む。 略満席状態。わざわざ飛行機でやってくる人々は業界人中心ではなかろうか。 それとも『時計オヤジ』のように欧州にも毎年バーゼルを訪問する酔狂な時計趣味人が大勢いるのだろうか。 空港を出発して10分もすると、バスは既にバーゼル市街地に入る。 幸い、天気は晴れ。4月であるので寒さも殆ど感じない。 日中であればコート無しでも十分、外を歩ける程の好天に恵まれたのは有難い。 いよいよバスは会場に到着である。 (←左写真: 会場4階のプレス受付にて登録を済ませる〜) バーゼルワールドは一般訪問客にも解放されている(有料)。但し、一般人による写真撮影は禁止されている。プレス関係者のみが写真撮影を出来る。 事前の調査で分かっていたが、『時計オヤジ』は当然、一般人である。このままでは折角、バーゼル訪問しても写真が撮れないことになる。そこで、会場4階にあるプレス受付で交渉に入る。ただゴネても埒は明かない。当然、『秘策』を持参しての交渉になったが、幸運にもこちらの説明が認められる結果に。 写真にあるようなデジカメ撮影で顔写真撮影を終え、無事にその場でプレス用の公認カードの配布を受ける。『時計オヤジ』の肩書きは”フリーランサー”となる。 尚、このプレス用パスがあれば入場料は無料となるが、筆者は事前にインターネットで一般入場券を購入済み。念の為にプレス扱い拒否の場合にも備えるのだ。 |
(←左写真: こちらがバーゼル見学に必要な『三種の神器』〜) バーゼル観戦に欠かせない『時計オヤジ』流、三種の神器がこちら。 @プレス用パス: 写真撮影やメゾン関係者との接触に威力あり。 A単眼鏡 : 松山御大が身に付けているのと同じ。ショウケースの前で時計をじっくり見るには欠かせないアイテム。 B腕時計 : 瞬時に時間判読できる45mm径ラジオミールを今回は持参する。 プレスとして各ブースを訪問するのに、パネライが正しい選択かは自信が無いが、まぁ、そこまで誰も気にすることはあるまい、と高をくくる。 尚、ガイドブックは受付で配布されている(無料)のだが、出品者が多すぎるせいか、やや見難いレイアウトと内容である。 |
(←左写真: 4階にはこうしたプレス専用の作業用会議室が設けられている〜) さて、無事にプレス用パスを取得後、まず顔を出したのがブレス用の部屋。 こちらでは世界各国から駆けつけた報道関係者や時計業界のプロ達がPCとにらめっこをしつつ、情報発信に余念が無い。圧倒的に欧米系の白人が8〜9割以上を占める。アジア系の人間は数える程度。日本のプレス関係者も昼間は取材、取材の連続であるので、こうした会場のプレスルームを使用する余裕も必要性も無いのだろう。 別にここを見てもメリットは少ないのだが、一般人立ち入り禁止地区をこうして垣間見ることが出来るだけで、何となくワクワクしてくる。壁際にはメーカー各社からのカタログやプレス用リリース記事が数多く見られ、こうしたデータを基にマスコミ取材が組み立てているのも良く分かる。 次回はいよいよBASEL展示会場内部へと足を踏み入れることにする・・・。 To be continued 〜 (『時計オヤジ』のバーゼル参戦記シリーズはこちら〜) @2008年BASEL観戦記〜バーゼル会場までの到着編はこちら。 A2008年BASEL観戦記〜バーゼル会場編はこちら。 B2008年BASEL観戦記〜気になる時計編はこちら。 C2008年BASEL観戦記〜市内&宿泊番外編はこちら。 D2008年BASEL観戦記〜気になる時計2 & 総括編はこちら。 ⇒ (腕時計MENUに戻る) |
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