![]() 日本ではまだ余り普及していないのではあるまいか、 ストレートタイプのシャツのカラー(襟)をより美しくせる見せる為の『矯正アクセサリー』である。 本場、英国には種類も面白いものが沢山ある。 写真は筆者愛用のPINK製真鍮カラーボーンズだ。 |
![]() (ボタンダウン(BD)党オヤジには元来不要のアクセサリー〜) 長年、冠婚葬祭含めてボタンダウン(BD)シャツで凌いできた。 しかし、流石に年齢を重ねるに従い、BDだけではTPOからも対処しきれぬ状況が度重なる。白のレギュラーシャツも時と場合によっては必須、となる。そうしたシャツのストレートな襟をより美しく見せるアクセサリーがカラーバーだ。英語ではカラーボーンズCollar Bones、カラーステイズ Collar Stays、カラースティフナー Collar Stiffeners、等と呼ばれる。英語でもブランドによってバラバラの呼称がある通り、確固たる名称が確立していない点がマイナーなアクセサリーという立場を示している。 (⇒右写真 : よくあるシャツに付属するカラーボーンズ。 ペラペラのプラスティック製の為、数回の使用でこのように湾曲してしまう。) ![]() (こちらはポーチが可愛いロンドンのTHOMAS PINK製の安価版〜) このPINK製のポーチ入りカラーボーンズはロンドン・ヒースロー空港で発見した。ポーチの色は計2種類。この白黒チェックとは別に茶色系も存在する。どちらも何とも可愛い。PINKのロゴが黒リボンと共に縫い付けられているのが心憎いデザインだ。勿論、ロンドン市内ジャーミンSt.にあるPINKでも販売されている。 一見、何が入っているのか想像出来ない。 ハンカチ?カフリンクス?タイバー?紳士用アクセサリーとして想像するのはこの辺が精一杯。流石に中身を見た時には少々驚いた。 冒頭で紹介した真鍮製のカラーボーンズは素材としては定番だ。 純銀製、MOP(白蝶貝)製、等も定番だがコストパフォーマンスからは真鍮製が一般的。何せ、使用中には本人は勿論、他人の目に触れることなど有り得ないアクセサリーだ。そこに純銀やらMOPなどを使用するのがお洒落の真骨頂であろう。本人の精神的な満足感、自己満足こそがお洒落の真髄。『全てのお洒落は自分の為に』が筆者自身のモットーでもある。 ![]() 右写真の様に、何ともカラフルなカラーボーンズが6セット挿入されている。 見ているだけでも楽しくなる。プラスチック製であるが厚みと硬さがあるので実用面でも全く問題ない。型崩れの心配は低そうである。こうした遊び感ある洒落っ気こそが、1984年創業の若いトーマス・ピンクのエネルギーかも知れない。 英国ではこの手のアクセサリーは必需品である。 例えばロンドンの金融街シティCITY界隈において、BDシャツを着ている人は極めて少ない。皆、レギュラーカラーかワイドスプレッド系である。その場合、袖口は略100%近くが折り返しのカフス留めだ。因みにシャツの袖(腕)まくりなど上級ホワイトカラー階層では有り得ない。おまけにスーツは、これも可也の確率でキリッと細めのバンカーストライプが主流(チョークストライプは少数派)。靴と言えば紐靴であること。間違ってもローファー系はいない。そんな英国のビジネス社会のドレスコードを眺めると、このカラーボーンズを利用することは必然にして当然の身嗜みの歴史から来ている、と理解できるのだ。(2007/12/26) ⇒ 旅行、その他のページに戻る |
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