旅行記 C

「バンコク、再訪!」 



2004年6月、とんぼ返りでバンコクを訪問した。
本年度2回目のバンコクである。

(バンコク空港の上でゴルフ・プレーしているぞ?〜)

バンコクは遠い。
日本からの直行便であれば6〜7時間程度のフライトだが、そうではない筆者としては簡単ではない。今回はマレーシアのクアラルンプールで乗り換え、フライト時間だけで11時間弱。待ち合わせ時間も含めれば優に16時間を越える長旅となった。飛行機に乗るだけでも結構ツライものがある。

バンコク(ドン・ムアン)国際空港に着陸して、まず目を疑ったのは飛行場でゴルフをしている人がいることだ。滑走路2本にはさまれた緑地帯が平らなゴルフ場となっているのだ。おまけに、コースの一部は滑走路を歩いて渡るレイアウトである。何ゆえに飛行場ゴルフ?何ゆえに大騒音・爆音たなびく空港でプレーするのであろうか?のっけから新発見に驚く。




(ゲイソーン・モールGaysorneMallからスタート〜)

短期間の滞在ゆえ、過密日程を縫うようにして時間を創る。滞在したのはERAWAN(=象)ハイアットホテル。日系デパートのISETANも近く、市内の中心地である。ホテル到着後、早速歩いてまずは隣にあるGAYSORNモール(⇒右写真)へ行く。勝手知ったる場所であるゆえ、行動パターンは既に策定済み。

GAYSORNには超一流ブランド店舗が軒を並べる。ルイ・ヴィトン、GUCCI、フェラガモ、バーバリーに始まり、時計関連ではIKEPOD直営店、オメガ直営店、アワーグラス、ダンヒル、ゼニス、パネライ、フランク、ロジェ・デュブイ、パテック、モンブラン、SWATCHその他蒼々たるブランドに巡り会える。ウィンドウSHOPPINGだけでも可也楽しめる。総じてタイでの価格は高い。約5%VATがリファンド出来るとはいえ、全体的なプライスレベルは高めであり、割安感はさほど無い。






←足早にGAYSORNから反対側にあるワールド・トレード・センター(写真左)へ移動する。この複合ビルには地元の土産物から、各種ブランド、そしてISETANも入っている。5階にある紀伊国屋書店に飛び込み、2004年度のバーゼル特集雑誌を探すが残念ながら未だ入荷しておらず諦める。代わりにジョージ・ダニエルズ博士の著書"WATCHMAKING”を発見する。3600バーツ(約@¥3/バーツ)であるが分厚い洋書ゆえに今回は思い止まった。が、これには今も後悔している。買えば良かった。迷ったら買う。一期一会の旅先では、即決こそが正解なのだ。









(↓思わぬ出会い、オメガ・コンステレーションのCライン美品!〜)


ISETANを出て、次に「タイのエルメス」と筆者が勝手に呼んでいるシルク製品で有名な”JIM THOMPSON"で土産を少々買い込む。その後、同ビル内にある既知の時計店を垣間見る。2店並んだ中古品販売店であるが、常に超絶ブランドが飾られている。ここでふとガラス棚を見るとアンティークらしき時計やパーツが並んでいる。その中に、オメガが6本鎮座していた。40〜60年代製のΩ黄金期の逸品揃いだ。




この中で一際、目を引かれたのが、GOLD-FILLED製のコンステレーションである。まさに筆者が昨今注目していたモデルとドンピシャリ一致した。この時点で既に決心は80%ついていた。あとは時計の状態と価格である。過密日程ゆえ店員とじっくり話をする時間もないので、とにかく要点を絞った会話に注力するのだ。こうした過程が楽しみの一つであるが、こちらの気分がハイになるほど冷静な判断は難くなる。ひたすら冷静さを装うのであるが、モデルの状態がミントに近いと知るや、もうこちらの負けである。結局この店で購入したコンステレーションCAL.564は素晴らしい逸品となった。まさに一期一会、即決の判断で大満足。このモデルの詳細は”OMEGA CONSTELLATION CAL.564"を参照願いたい。



(写真上↑)ビル内通路に面したOPENな店舗。
(中右♂) 今回出会ったオメガ・コンステレーションCライン
(下左↓) オメガ、ロレックス等のアンティーク




(偽物注意、コピー品には絶対かかわらぬこと〜)

タイと言えば偽物時計が「有名」だ。時計に限らずまだまだコピー天国である。流石に昨年の首脳会議"エイペック"開催を期に、当局による風俗・ニセモノ取り締まりも厳しくなったようだが、壊滅するのは至難であろう。有名なパッポン通りのみならず街中の露店では、以前のような露骨なニセモノ時計展示は激減しているが、まだまだ客引きも含めて強烈なパワーを見せる。生活がかかっている露店商にはそう簡単に「はい、やめます」とは行かぬであろう。こうしたニセモノが日本のオークションでも堂々と売られているのだ。悩ましい社会問題、国際問題でもある。





(バンコクナイトを少々、ENJOY?〜)

さて夕食の時間だ。日本人街であるタニヤ近くの日本料理店でしこたま食べる。飲む。
久々のアルコールである。文字通り身に染み入るように旨い。食事の後は場所を変えて簡単なバーへ。暫くすると”定番”のオカマショーが始まる(⇒右写真)。オカマといっても結構カワイイ子(?)が多い。美人(美男?)が多い立派なオカマショーには感動さえ覚えてしまうのは筆者だけではあるまい。何とも不思議なタイの文化である。本格的なオカマショーを楽しむのであれば、子供もOKである”カリプソ”がお勧めだ。昨年、実際にカリプソで観覧したが本当に面白い。パリのムーランルージュとは比較にならないものの、少々そんな雰囲気(どんな?)も感じられる、というとオーバーかも。

バーの後は「らあめん」で仕上げる。玉子入りチャーシューメンで僅か400円。麺も味もしっかりしていて、これも満足。このあとでマッサージに行けばさらに天国であろうが、既に散財した筆者には時間も無く、金も無く、暇も無く、しぶしぶホテルへと戻るのだ。





(←意外?にも若者も誠に信心深い。ひと昔前の日本のような〜)

街中が信心深い人で一杯(多分)のバンコクでは、オジサン・オバサンは勿論、流行最先端ファッションの若い女性でも、仏像の前では手を合わせる(←写真左)。それもサンダルまで脱いでである。こうした光景には同じアジア人ということもあり、とても親近感が持て、リラックスできる。親しみやすい中にも異国情緒が溢れた癒し系の都市、それがバンコクと感じている。








(大味な雰囲気のシーフードレストランは旨い、楽しい〜)

もうひとつ、バンコクで観光客に人気なのがシーフードレストランだ。筆者も毎回訪問するのが、体育館のように大きいレストラン(⇒写真右)で、食材は全部新鮮なナマ。スーパーマーケットのように、いけすから好きな魚、カニ、エビ、貝、野菜、はたまた寿司、天ぷら、フルーツまで全部自分で選ぶシステムで、料理方法、味付けの好みまで注文できる。食材を自分で選ぶ楽しみ、料理方法を考える楽しみ、そして味わうこと、全てが満足できるお勧めのレストランだ。詳細は末尾にあり。


人それぞれ、10人10色にも100色にもで楽しめるバンコクである。
時間がある方は市内観光も勿論お勧めだ。
ゴルフも楽しいだろう。町中の探訪もよろしかろう。三輪車の”トクトク”でもチャーターしてのんびりできれば更によろしい。
つかの間のバンコク再訪はいつもながらタイのパワフルなエネルギーに圧倒されたのだ。きばらず、そうしたパワーに身をまかすように自然体で臨むのが一番楽しいのかも知れない。今回はΩコンステレーションを最大の土産にバンコクを後にした『時計オヤジ』である。


(参考)
シーフードレストランの住所: "SEA FOOD MARKET AND RESTAURANT CO.,LTD"
89, SUKHUMVIT SOI 24(KASAME), SUKHMVIT RD. KLONGTOEY, BANGKOK 10110, THAILAND
TEL: 0-2261-1252-9 FAX: 0-2261-2073
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