OTISOPSE  オティソプス

CAMOSCIO BLU EL Model.6070
BOTTOLATO BLU Model.1008
CAMOSCIO GRIGIO SC Model.28




創業1929年、実質のブランド設立は1960年代。
本拠地をナポリとフィレンツェに持つイタリアの老舗ブランド。
老舗と言ってもその価格帯は可也低め。
しかし、廉価モデルに有りがちな安っぽさは皆無。
今回は本場イタリアはナポリとフィンレツェで仕入れて来た3足を紹介する。(2011/10/8)




(日本では全く無銘のブランド、”OTISOPSE"〜)

Otispose、全く聞き慣れないブランド銘は創業者の名前に由来する。Vincenzo Espositoが創業したのが1929年。その息子であるFrancesoco Espositoが立ち上げたのがこのブランド。実質、1960年代のスタートである。ブランド銘は苗字のEspositoを逆にスペリングしたものだ。何とも奇妙なブランド銘だね・・・。

今回、2011年5月にナポリとフィレンツェを訪問の際、その直営店を訪問する機会を得た。そこで思わず仕入れてしまったのが、今回紹介する3足。まずは#6070のDriving Shoes。デザインは流行のデッキシューズタイプ。靴底のラバーも、この世界では今や定番となりつつあるラバー製ドット。明るい青のスエード(=裏革を起毛)製というのも今年の流行色。この手の靴は出来れば何色か揃えたくなる程の楽しさがある。










デザイン的にはTODS Gomminiと瓜二つ。
Driving Shoesのご本家、Car Shoeとも共通するデザインでもあるが、最早、Driving Shoes界の定番的デザインとも言える。例えれば、ダイバース・ウォッチ界のサブマリーナ的な普遍のデザインでもある。
この明るいショッキング・ブルーは、街中でも可也目立つ。
赤色はもっと目立つが、初夏から夏の終わりに掛けて大きく活躍してそうな色合いだ。4月〜9月の半年は使える万能シューズであるので、色違いで数足持っていても可笑しくはない。但し、あくまで出所はDriving Shoesとしてのもの。これを長時間のウォーキング用に使うことは苦しい。靴底のドットにしても磨耗は早いので、街中ではあくまでサンダル履き程度の用い方が正解。理想は、車内、機内、リゾート先での軽いウォーキング用。先に紹介した”Cole Haan/Air Grant”はヒールにナイキエア・クッションが埋め込まれているのでまだラクチンだが、靴底がペッタンコのモデルはあくまで短時間用の『サンダル履き用』と認識するのが正しい使い方だろう。







(2足目は濃紺ローファーNavy Loafer
: ”Bottolato Blu #1008” 〜)


モデル番号は”Bottolato Blu #1008”。ネイビーの色合いが美しい。
このローファーはシボ模様の所謂、スコッチ・グレイン革を使用している。非常にソフトな感触であり、履き心地は最初から甲全体を包み込むようで気持ちが良い。デザインは典型的なトラッド仕様。そしてこちらも革製の靴底にはラバー製のドットが敷き詰められているのがDriving Shoesの香りが漂うところ。ヒールはハーフラバー製の革製積み上げ式。丁寧にブラス製釘も打ち込まれている本格仕様でもある。こうした本格的なローファーモデルでありながら、遊び的な要素も感じられるのは、細部の組み合わせが効いているせいだろう。

深いネイビー色も新鮮な配色。ノーズもやや長めであるのが落ち着いた雰囲気を醸し出している所以だろう。
ここまでシックなネイビーであれば、黒靴のように扱うことが出来る。コーディネート上からも左程、苦はないはずだ。
但し、時計革ベルトやネクタイもネイビーにするとか、どこかで一点で同系色を用いること。そうすることで、バラバラにならずに引き締まった色彩ファッションを楽しむことが出来よう。





























(3足目はグレイのスエード製Loafer、Model #28〜)

グレイのスエード製であるこちらもシックなモデル。
スティッチも同系色のライトグレイを使用している。
グレイの靴はTPOからは中々難しい。勿論、完全カジュアル仕様ではあるが、実はジーンズからチノーズまで似合う万能お洒落靴でもあるのだ。明るめなグレイであるのが足元を飾る要因にもなる。スムースレザーではなく、ヌバック製であることも大きなポイント。
こうした靴は日本では中々お目にかかれないが、もっともっと市民権を得ても良い配色と素材である。










(⇒右写真)

靴底はラバー製。何と、クルーザーが彫りこまれているのが見えないお洒落感を表現している。この彫りこみは滑り止めも兼ねているのだが、如何にもイタリアっぽいお洒落感覚だろう。
ラバー製ということでクッション性能も申し分無い。こちらは長めのウォーキングにも耐えうる耐久性と履き心地を兼ね備えている。

今回はオーセンティックな紐靴の選択は敢えて避けたが、オックスフォード系のモデルも数多く揃えているのがOtisopseの特徴。イチオシは数多くあるローファーモデルであるが、どちらも廉価でありながら、最先端のデザインとソフトな履き心地を保証する隠れたイタリアの佳作、と言っても過言ではない。本場イタリアを旅することで発掘できた大きな収穫となったブランドである。
(2011/10/8 392700)






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