![]() 生涯で3足目となる通称ワラビー。 クレープソールと踝まで袋縫いで包まれたような感触が独特のデザインと履き心地を約束する。 英クラークスが元祖であるが、類似品も多い。 今回はデザイン的には今や”一般市民権”を得た通称ワラビーについて。 |
![]() 完成されたデザインには永遠不滅の魅力がある。 時計で言えばROLEXデイトジャストも同様。 クラークスが生み出した元祖ワラビーのデザインも現代において未だに洗練されている。 1足目は約30年前に購入した記憶がある。 靴底も張り替えずに良くぞ30年近くも仕えてくれた。 晩年は流石に雨漏りやら、靴底も減って変形し始めたので現役をお引取り頂いたが、決して飽きることの無いデザインと安心できる履き心地には関心しきり。 今回のワラビー(通称)は英国ホーキンス製(Made in Myanma)。 ラップモックという商品名にも納得である。 クレープソールは本体同様に黒色塗装されており精悍なイメージを醸し出す。 個人的にはヌバック(スエード)素材のワラビーには興味が無い。 やはり表側で光沢を出した素材が気分である。 このワラビーは3足目となるが、2足目はサイズ違いで殆ど履くことが無かったので、事実上生涯2足目になるのがこの”ラップモック”である。 ![]() (飽き様の無い完成されたデザインが何よりの魅力〜) 2アイレットで足首をすっぽりと包む深めの高さ。ソールを入れないで約10センチもあるので浅めのブーツと言っても良かろう。 ロングノーズとも言えるすっきり伸びた甲のラインは、まさに”Simple is the best”。つま先のシェイプは一歩間違えると某ブランドのウォーキングシューズのように無骨になる。そこをギリギリまで抑えて削り出したともいうべき絶妙のラインがこのラップモックの命である。 クレープソールは通常、白色系であり、中々黒色に染めたソールは少ないが、今回ようやく巡り会えたのが誠に嬉しい限り。黒、または濃茶のスムースレザーに、同系色のクレープソールが一番の組合せだ。選択するのであればワラビーはスムースレザー製に限る。 ![]() (⇒右写真: こちらが2足目。クレープソールが白色となるだけでカジュアル度合いは一挙に高まる〜) 現在、筆者が愛用する”アウトドア系”のカジュアルシューズは主に5足。 このラップモック、赤色のワラビータイプ、ブルーヌバック製のベルト付きモカシン、黒6インチワークブーツ、そして現在特注中のリングモカシンとなる。 果たしてこのラップモックをアウトドア系とカテゴライズすべきか迷うところだが、トップスとの組合せ次第では十分ドレッシーにも装うことが出来る。 言うまでも無いことだが、毎回万全のメインテナンスを施した上で、磨き上げたワラビーを履くのがスムースレザーの楽しみである。 余計な小細工なしで、長年に亘り『素のデザイン』で勝負できるところがワラビーの傑作品たる所以だろう。(2008/12/20) ⇒ 靴のページに戻る |
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