![]() 2005年11月1日。 ギリシアはアテネ空港の国内線ターミナル、Massimo Duttiの売店で思わず飛びついたのがコレ!!! 革製スニーカータイプの『上品で大人のシューズ』を探していたが、 そのデザインとナッパの革質、そして格安価格?にイチコロの靴オヤジであった。 ダブルモンク・タイプのスニーカーも別途探しているが、今回はお値打度の高い買物となった。。。 |
![]() (まるでサッカーシューズのような軽快なデザインが秀逸!!!〜) まぁ、余り入れ込んでも所詮は革製スニーカーだから・・・。 とは言え、濃茶の発色と、大変柔らかいナッパの皮質が最大の売りである。 このシューズは最近流行りのソフトスーツでも、コーズやツイード系のジャケットにもピッタリと似合う。まさに大人のOFF用のちょっと気取った靴である。 間違っても、これを履いてサッカーとかに興じてはならぬのだ。 マッシモ・デュッティというブランドはややカジュアルな面を程よくミックスさせながら、ON/OFFのファッションシーンを比較的求めやすい価格帯で展開させている。特にその店舗展開は積極的だ。世界46ヶ国に1700店舗近い店を構える。ジュネーヴでも、ミラノはドゥオモ広場前にも、ロンドン、ドバイと世界中で出店規模を広げている。生まれは情熱の国、スペイン。あのZARAも同じグループに属する新興ファッション財閥とでも言おうか。藤巻幸夫氏が率いる『再生イトーヨーカドー』のファッションラインとかも、同じ路線狙いなのだろうなぁ、等と勝手な空想に浸りながら今回はアテネの国内線ターミナルでその店舗を発見したのだ。 今回紹介したマッシモ・デュッティ以外にも、甚く(いたく)物欲をソソラレルモデルも数多い。 この靴はスペイン製であるが欧州における靴の産地は英国、イタリア、フランスのみならず、スペイン、トルコ等も実は大量生産でも有名な生産国である。特にトルコはレザージャケット、レザーコートの産地では『欧州における中国』的位置付けでもあるのだ。イタリアン・ピッツァ、フランス・ワイン、スイス時計、そしてトルコ・レザー、というところか。 ![]() (大人のスニーカーとは何か〜) (⇒右写真)靴底はまるで、ナイキ自慢のワッフルソールのように軽快な仕上げである。 革製のスニーカーで、スーツを着ても履けるスニーカー、というと言い過ぎだが、大人がシックに履きこなせるモデルは実は中々少ない。時計オヤジ、靴オヤジとしては例えばスイスの有名メゾンを訪問する際に、白いナイキでは恥ずかしい。 シックで上品な靴の要素を煮詰めると・・・: 1)アッパーのデザインが華美で無く、上質の革を使用していること(これが最重要) 2)ソールは黒か濃茶であること。白系、異色の積層系は不可 3)アッパー、靴底共に全体の色調は黒系、茶系で押さえてあること 4)適度なヒール高があること 5)紐式では鳩目が、モンク式であれば厚手にならぬベルクロvelcroを利用していること そうした条件には完全に当てはまらぬ今回のモデルではあるが、スポーティなベクトルに振ったデザインも全体の雰囲気から許してしまう靴オヤジである。ジーンズにでも、コーズにでも、チノにでも似合うはず。渋カジ系のスニーカーやらナイキ系に走らず、OFFとは言えどもクールさを追求する。カンペールCAMPERとかホーガンHOGANではまだまだカジュアル過ぎて合格ラインには達しない。 『靴オヤジ』が求める大人のスニーカーは意外にも簡単には見つからないのだ・・・。 (2005年11月。ミラノ&ジュネーヴで発見した最新、大人のスニーカー『BESTイレブン』発表!!!〜) さ〜〜て、靴オヤジの選ぶこれぞ大人用のシックな革製スニーカーを披露しよう。 選択の地はミラノとスイスはジュネーヴより。現在の嗜好から自然とWモンクタイプが多くなる。 片やファッションの総本山、泣く子も黙る?ミラノから、こなた行き掛り上?のジュネーヴから選んだ逸品である。 ![]() (←仏からはルイ・ヴィトンLOUIS VUITTON製、Wモンク) いわばこの手のWモンクストラップ・デザインのお手本、王道である。 奇抜さや、意外性は微塵も無い。 スエード素材と、各パーツのステッチが唯一のアクセントだ。 Wストラップの幅がこれまた良い。やや広めであるが、理想といって良かろう。 ヴィトンは決してブランドネームで生きているのではない。 まさにデザイナーの底力を感じる。 『靴オヤジ』は、ヴィトン製の『時計』に対する評価はイマイチだが、革製品に対する評価は、流石と言うべきか、これぞまさにルイ・ヴィトンであることよ。 ![]() (←ポリーニPOLLINIからはスエードとスムースレザーの2種類が〜) こちらはイタリアの名門ポリーニから。 こげ茶、茶色の濃淡の組合せが秀逸。 ヴィトンと比べるとストラップ幅とストラップの長さが異なる。 より長く、甲の部分を巻き込むデザインが良いね。 右側は紐式であるが、こうしてみると紐式はよりカジュアルに見える。 ストラップ式は便利であるのみならず、デザイン的にもカジュアルからもう一皮剥けた意匠であることが良く判る。 ![]() (←同じくポリーニPOLLINIであるがスムースレザーでは全く印象も異なる〜) こちらは黒のスムースレザーとなるが、その印象はスエードと全然違ってくる。 素材のマジックとはまさにここにある。一粒で2度美味しくなるから、両方とも欲しくなってしまう。まさに、時計とも共通するところか。 例えば、クロノと3針、黒文字盤と白文字盤。例えばPENERAIであれ、ROLEXであれ、同じ現象ではなかろうか・・・。 ![]() (←アメリカの老舗、フローシャイムFLORSHEIMもこんなスニーカーを〜) 左のWストラップは、実はベルクロvelcroは一箇所のみ。トゥ側ベルトは固定、タン側ベルトのみベルクロ製となる。それもラバー素材でストレッチ性を重視している。この茶色の発色がまさに欧州向け。シックの王道、流行の先端とも言うべき色合いは◎である。 価格も手頃、やや低めのEUR139。因みに、イタリアではTAX-REFUNDは@EUR150以上からの模様。 ![]() (←スイスの老舗、バリーBALLYからも本格Wモンクが〜) ルイ・ヴィトンと酷似?しているが、デザインと理想を追求するとこうなる、という好例である。”IGONS”というモデルはカーフスキン素材である。 茶色、黒、茶と黒のコンビの3種類あり。CHF295はそれなりの値段か。 踵の低さが多少気になるが、グッチも同様でこの種のスニーカーのヒール高は概して低目が多い。靴オヤジとしては最低でも2cmは欲しいところ。さもなくば、カッコだけで歩行には向かない。 ![]() (←ジュネーヴ店のJ.M.Westonからは何と、WING-TIPのスニーカー〜) 流石、フレンチトラッドの総本山。J.MWestonはやることが違う。 ”CLASSIC FLEX WING-TIP 607”というこのモデルはとてもスニーカーという言葉では済まされない。特に茶色革のユーズド感、アンティーク仕上げは素晴らしい。 スニーカー調の紐部分のデザインに注目。しかし、造りはまんま、重厚で伝統的。見事にドレッシーなWING-TIPである。ヒールとソールは一体式で張替えは不可能。ラバー底と一体成型ゆえにメインテナンス上の不安(張替え不可)は若干あるものの、このデザインは流石。ソン所そこらのブランドには出来ない製品である。脱帽・・・。 王様Westonの価格はCHF475である。それなりのお値段だ。 ![]() (←ご存知、トミーヒルフィガーからはぐっとカジュアルに〜) こちらジュネーヴ中央駅地下街で見つけたWモンクであるが、まさにスニーカータイプ。 タンの部分もラバーであるので、実際に履いてい見るともの凄い密着感がある。 その上、重量も軽いから、まさに素足感覚のトミーである。 でも、ちょっとカジュアル過ぎて大人の・・・、からははずれる。 ![]() (←あのサムソナイトからも立派なWモンクスニーカーがリリースされている〜) サムソナイトからは遂にシューズまで展開されている。 コストパフォーマンスもさることながら、このデザインは許せる。 ミラノはDUOMO真ん前にあるデパート、リナシャンテで発見。 Wストラップがちょっと細めであるが、履き心地は意外と可也満足できる。 そのロングノーズと相まって、実は靴オヤジも愛用しているお気に入りの一足でもある。 ![]() (←GEOXからは女性モデルをイチ押し〜) 残念ながら男性用には同じデザインはない。 悔しいかな、女性用のモデル・デザインの方が素晴らしいバリエーションに富んでいる気がするのはこのGEOXだけではあるまい。 レザーとテクスタイル系のミックス素材が抜群の風合いを醸し出している。 これ、本当に男性用に欲しい逸品!!! GEOXの男性用のWモンクはグッチの最新モデルと可也似ている。 どちらを選ぶかは、まぁ、その人の趣味によるだろうがね。 ![]() (←フラッテーリ・ロセッティFRATELLI ROSSETTIも実力を見せる〜) いいね、いいね、このシングル・モンクストラップ+紐式。 複雑なレザーパッチも濃茶の選択が気分である。 見るからに高級なスニーカー、と呼ぶには安易過ぎるが一流の出来映えだ。 スーツによっては、これも似合うだろうな。。。 ハリスツイードに合わせるなんていうのも、新旧トラッド混在で良いかもしれない。 ![]() (←同じくF.ROSSETTIから女性モデルを紹介〜) エンジというか、微妙なる真紅の発色が流石、イタリア!!! 可愛さとトラッドさが高レベルで融合している。 上の男性用モデルとデザインは似ているが、決してペアには見えないデザイン力。 凄いね、一流デザイナーの感性と実力、ここにあり。 * * * * * まだまだ傑作品の大人のスニーカーは多々ある。 本気で探すと、奥が大変に深い『大人の革製スニーカー』であるのだ。 ⇒ 靴のページに戻る (C)Photographed and produced by tokeihakase) |
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