REGAL STANDARDS    リーガル・スタンダーズ

”W-RING BOOTS”
Design No.59GR, Color:BR, Class:BJ (2014/2015Model)




実は憧れのBOOTSである。通称、W-RING BOOTS。
今回は国産REGAL STANDARDS製であるが、『ホンモノ』に出会えないので、
この際、妥協の一足となったのだ・・・。
(2015/04/07 580564)



(ご本家はアメリカ製の『4天王』 ~)


W-Ring Bootsとはその名の通り、真鍮製のW-Ringバックルが装着されたブーツの総称である。
ご本家と言われるのが、Quoddy、Arrow Moccasin、Russel Moccasin、Yuketen、の4ブランド。特に、QuoddyとArrow Moccasinは、本格的な造りが素晴らしい。
↓下写真の右側がQuoddy(左側はArrow)であるが、何とレザー製ソールまで用意している。これぞ、まさにMoccasin、元祖アメリカの古典ではあるまいか。こんな柔らかい(多分)レザーソールであれば、たちまち摩耗してしまうだろう。これはあくまで室内履きではなかろうか、とさえ思える構造である。そして、両者共に共通するのがヒール部分の縫い合わせデザイン。ヒールカップが無いのである。直線的にパーツを縫い込む手法で仕上げているので、ヒール部分が写真のように尖っている。これは他のブランド(4大ブランド以外)では、まずお目にかかれない意匠であろう。まさに、ネイティヴ・アメリカン彷彿のモカシンである。

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↓下写真を見て瞬時に分かるのが、その革質の良さ。
肉厚なるレザーは見るからに頑丈そうであり、発色と艶からも高品質なるレザーと言うことが分かる。加えて、リングベルトを通す甲の上にある2本のループ幅が鍵である。ここまで幅広であれば、簡単に千切れる心配もなかろう。この2点こそ、廉価モデルと一線を画す特徴である。

























(RREGAL STANDARDSの実力は如何に ~)

上述した2点では明らかに下回る。即ち、革質も良くないし、肉薄。ベルトループ幅も写真の通り狭過ぎるのだ。価格は恐らくご本家の半分以下なので仕方ないとしても、せめてベルトループの革幅は2倍は欲しかった。見た目が貧弱で頼りないのである。見た目だけなら良いのだが、長年の使用に果たして本当に耐えられるのか不安だ。何時の日にか、ブチっと切れてしまう懸念を払拭できない。どうしてこんなに幅を狭くしてしまったのか、ここだけは理解に苦しむ。

一方で、全体的にはW-Ring Boots調の『雰囲気』を愉しむチャッカブーツ、ワークブーツというのがその素性と読む。お手軽な価格で、憧れのW-Ring Bootsを・・・、という戦略だろうが、まんまと乗ってしまった。日本でもマメに探せば『四天王ご本家』が見つかるだろうが、日本にいない辛さがコチラの事情にあるので仕方ない。短期滞在の日本でエイヤと飛びついた2014年末の銀座数寄屋橋交差点のREGAL SHOPでのことである。

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➡右写真でも見えるが、ストラップの一部にゴムを使うことで脱着性を高めている積りだろうが、この辺が軟派。『なんちゃって』の域を出ない点でもある。モカシン調の仕上げや、肉厚ポストマン調のラバーソールは中々良いので、くどいが、ベルトループだけが本当に惜しい。








(『W-Ring Boots付きワークブーツ』、としての付き合い方 ~)

➡右写真: 実際に使用してみると、その肉厚クッションソールのお陰て履き心地は問題無い。リングベルトをキツメに締めることで、意外とHOLD性は良好。3E並の幅広LASTなので、全長さえJust Fitで選択すれば履き心地は快適。将来的には絶対にシャークソールに交換しようと今から楽しみにしている。

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しかし、全体の雰囲気は完全にワクブことワークブーツの世界である。
その存在感と重量感は流石。ブリトラをいくら気取ろうとも、カントリーシューズをいくら愛でようとも、『靴オヤジ』に流れる血は所詮、アメカジ路線。そのDNAにはアメリカンブランドが染みついているので、やはりこの種のBootsを履くと嬉しいし、実に気持ちが良い。ソールはREGALオリジナルのスポンジソールであるが、Vibram調であり、見た目のマッチングも問題無し。ロンドン中心部のRegent StreetにあるClarksショップに入ったところ、目ざとい店員から質問攻めにあった。W-Ring Bootsは英国においては、殆ど知る人もいないのである。勿論、Quoddyのボートシューズやチャッカ風シューズは、セレクトショップのJ.Crew等でも見つかるが、流石にW-Ring Bootsは皆無。今回は『半ば仕方なく』Regal Standardsを選択したが、このロンドンで暫く酷使して、ワークブーツらしい色と傷を深めていこうと意気込んでいるのだ。。。

(2015/04/07 580564)


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