(『NIKE党』として選択した3足〜) 自他共に認めるナイキ党である。 しかし、あくまでユーザーとしての立場であり、自分はコレクターではない。 理由はやはり1970年代のオレゴン・ワッフルソールにさかのぼる。 腕時計であれば50〜60年代がデザイン的には黄金時代。 ジョギングシューズに関して言えばまだスニーカーと呼ばれていた黎明期の70年代が、まさにデザイン面では百花繚乱の黄金期に相当する。 当時、創刊直後のPOPEYEで取り上げていた”RUNNERS WORLD”誌による各モデルの評価記事が刺激的であったことを今も鮮明に記憶している。今でこそジョギングシューズというカテゴリーが広く世間に定着しているが、当時はまだまだ夜明け前の状況。それでもナイキ、NBを筆頭にブルクッス、サッカニー、ADIDAS等が高評価を得ていた。新興ブランドのナイキは、その不可解なブランド名といい、その独特なワッフルソールと相まって新鮮な興味を抱いた憧れのブランドであった。 自身最初のナイキはレザーコルテッツ。70年代に2足履きつぶした記憶がある。 機能的には何の変哲もないトレーニングシューズであるが、やはりスウォッシュラインの新鮮さとナイキブランドへの憧れが大きかったと記憶する。70年代はまだまだ人間工学、足への負担軽減という明確な目的を持ったランニングシューズは少なかったのだ。ナイキのスウォッシュラインはadidas3本線のようなサーポート機能を持たない。オニツカラインもそうだが、通常はトレードマークである”ライン”が足全体を包み込むサポーターの役目を果たすのであるが、ナイキの場合は単純にデザインのみ。この点は最初の頃、非常に抵抗ではあったが、実際の使用上での差異というものは殆ど感じない。 さて、今回は今年購入した3足を紹介、というよりは自らの記録の為にメモすることにする。 (AIR ZOOM TENNIS CLASSIC〜) 今でもスポーツシューズといえば、まずはナイキ中心に選択している。 2010年1月、日本出発前の成田第二ターミナルにあるナイキショップで偶然、見かけたのがこのテニスシューズ。 黄色の本革の発色が一際、目を惹いた。 パンチングされたスウォッシュラインは、adidasの名品スタンスミスを髣髴とさせる出来栄え。 1974年に発売されたナイキ”ウインブルドン”が原型のようだが、筆者にはスタンスミスのナイキ版としか感じられない。 いわば、二番煎じのデザインであるが踵部分にはナイキの専売特許、エア・インソールが導入されている。クッション性能ではスタンスミスの上を行くことがナイキ党としてはせめてもの救いである。 ![]() ⇒右写真が成田で見たモデル。 黄色と黒色の革製であるが、迷わず黄色を選択する。 と言っても、成田では出発前に購入する余裕もなかったので、日本帰国を待っての入手となる。因みに、成田を出発して約一ヵ月後に帰国したのだが、その時点では成田のナイキショップでは既に完売。東京都内のナイキショップでも店頭で見かけることが出来ず、最終的にはアメ横の小売店で購入するハメに。 人気があるのか、単なる入荷タイミングが悪かったのか判らないが、都内小売店における在庫不足には頭を抱える。それでも兎にも角にも、何とか欲しいと思ったモノを入手出来る日本市場の成熟度を改めて感じてしまう。モノが溢れる飽食なる日本文化の幸せに浸る一瞬でもある。。。 ![]() ←左写真: 黄色に黒い靴紐は、色彩的には鉄板・無敵の組み合わせ。 しかし、このままではどうも面白くないので金色ラメが混じった黒靴紐に変更することにした。 こうしたスパイスを独自に与えることだけでも、そのシューズのルックスがガラリと変わることもあるので楽しい。 今回の選択は我ながら満足である。 ソールが黒色というのもシューズ全体のデザインを引き締める効果もある。これが白系ソールであれば、カジュアル度加減が一層増してしまう。こうした配色の巧みさもナイキの成せる業、であるかも知れない。 ![]() (名機エリートは”ワッフル・トレーナー2”に酷似〜) 続いてこちらは恐らく初の復刻版ではないかと思われるELITE。 オリジナルはこちらも1970年代半ばのものであり、ナイキを代表するジョギングシューズである。 偶然にある雑誌で紹介されているのを見て、瞬時に購入を決意した。 その理由はこの配色だ。サックスルブルーx蛍光イエローのコンビがサイコーに美しい。加えてナイキオリジナルのワッフルソールが嫌がおうなくノスタルジーを誘う。ナイキは総じて靴幅が細めに出来ている。コルテッツもそうだが、このエリートもかなり細幅である。2サイズ位UPして購入したのだが、やはり靴のサイズは実際に履いてみないと分からないものである。 ![]() ←左写真: TENNISCLASSIC同様にこちらも靴紐を交換する。 オリジナルの白色では余りにも”汗臭い”。 このモデルではアッパーナイロンのサックスと同様の、やはりラメが入ったサックスの靴紐(市販品)を探し出した。 こうしたカラーバリエーションある靴紐が豊富であるのも嬉しい日本市場の特色だろう。これをカスタマイズというのはオコガマシイが、ちょっとした工夫で靴の雰囲気もガラリと変わるのが楽しいではないか。 肝心の履き心地については不満は皆無。 エアソールのお陰でクッション性能は快適そのもの。 トレーニング用は勿論、週末やオフでの使用にはもってこいの一足だろう。 配色はビビッドであるが、個人的にはかなり『落ち着いた色』と感じている(〜この点は周囲の理解とは全く噛み合わないのだが・・・)。 ![]() (こちらはゴルフシューズについての雑感〜) ⇒右写真: NIKE COURSE AIR TOUR TW ref.183224-001 2000年に購入したタイガーウッズモデル。 本革製の6穴式Uチップは、今もこのデザインを越えるTRAD本格ゴルフ靴はFJ以外では少ない。10年後の今年、コースで歩行中に突然、靴底に違和感を感じた。見ると、何と靴底のトレッドが剥げ落ちているではないか。 見るも無残。合成ゴムの老朽化、寿命である。 アッパーの革は何等問題無いのであるが、やはり合成ゴム系の素材は、スニーカーも同様だが素材の劣化、剥離がどうしても避けられない。非常に残念だがTWモデルとは別れの時が来てしまった・・・。 ![]() ⇒右写真:代替のナイキ製は最新デザインと素材を選択: TRADデザインとは対極にあるこのモデル、アッパー素材を含めて全て合成系である。トゥ・デザインは丸型が好みだが、今回は敢えて嫌いなスリット入りのモデルを選択した。理由は黒、白、グレー、赤の配色と、独特な外側のメッシュ?状のデザインによる。 履き心地は奇抜な外観とは裏腹に、適度なホールド感があり、つま先部分も窮屈ではない圧迫感が絶妙。丁度この時点(=2010年2月末)で、対抗馬のADIDASに良いデザインがなかったのでこのナイキを選んだ。既に実戦で5〜6回使用しているが、厚みのあるエアソールと、靴底のトレッドデザインとChamp製Stingerスパイクピンが抜群のグリップ力を誇る。総合性能では上記TWモデルを遥かに凌駕するところは、流石に最新鋭モデルである。 実はこの直後の4月下旬に最新鋭のadidasのゴルシューズも購入することになるのだが、現在愛用するスポーツシューズブランドはナイキ、adidas、New Balanceの3メーカーしかない。 機能とデザインで結果的に行き着いたブランドであり、生涯を共にする自分にとって信頼あるブランドであることも間違いない。(2010/6/03) 300860 |
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